老齢犬が水を飲み過ぎてる?ひょっとしてそれは病気のサインかも!
老齢犬の中には水を多飲するようになる子がいます。単にのどが渇いているだけだと思う飼い主も少なくないと思いますが、実は水の多飲は病気のサインである可能性もあります。今回は老齢犬が水を飲み過ぎる場合に考えられる病気についてご紹介します。また詳しい症状についても解説するので参考にしてみてください。
老齢犬は水の摂取をよく観察しよう
老犬になるとさまざまな病気が怖いですね。老犬になると身体の様々な機能が衰えていきます。これまでに機能してきた臓器が徐々に弱っている場合がありますし、免疫力が低下することで様々な感染症にかかりやすくもなります。でも普段のちょっとした変化に気付くことができるなら、病気を早期発見できるかもしれません。
老齢犬に関してよくチェックしておくと良いポイントの一つは水の摂取方法です。高齢の犬がたくさん水をのむようになったら要注意です。
「最近、自分の家のシニア犬がたくさんの水を飲むようになった」と感じますか?もしそうであるならしっかり対策を講じる必要があるでしょう。水を飲むことは大切ですが、飲み過ぎるようになっているのなら、それは病気が原因かもしれないからです。
老犬の普段の小さな変化にも注意していて下さい。そうした変化は病気が原因かもしれないからです。今回は老犬が水をよく飲む原因と病気についてご紹介します。
もし、当てはまる症状があれば、かかりつけの獣医師さんに相談してみてください。
犬の飲水量の目安
犬の飲水量の目安はどれくらいでしょうか?
個体差がありますが、目安をお伝えします。犬の体重1㎏に対して50㏄ほどの飲水量が普通です。ですから5㎏の犬であれば250㏄、20㎏の犬であれば1000㏄ほどの水を飲むと良いです。
体重1㎏あたり100㏄を超える量を飲みだすと、それは「多飲」に入ってくるでしょう。水をたくさん飲み過ぎている状態です。
たくさんの水を飲む犬は健康的なのではなく、病気の疑いがあります。特に老犬は病気にかかりやすいので、老犬がたくさん水を飲みだしたなら警戒したほうが良いでしょう。
その他の部分では元気そうに見えたとしても一度病院に連れて行くと良いでしょう。初期症状に多飲のある病気は、その時点では他に症状があらわれていないことも多いからです。
たくさん水を飲むのは病気のサインかも?
Nicky J Graham/shutterstock.com
これから、多飲の老犬が注意すべき病気をご紹介したいと思います。たくさん飲んでいるなら、これらの病気を疑ってみてください。疑いが強い場合には獣医さんに相談するようにしてくださいね。
慢性腎不全
慢性腎不全(まんせいじんふぜん)は老犬がかかりやすい病気の1つです。慢性腎不全によって亡くなってしまう犬も多く、ガンや心臓病に次ぐ死因となっています。
・どんな病気なの? 慢性腎不全は腎臓の働きが弱くなってしまう病気です。腎臓にはたくさんの働きがあり、身体の中で様々な調整を行なってくれています。腎臓の働きとして代表的なものは尿をつくることです。尿を作り排出することはとても大切なことです。腎臓は血液中の老廃物や毒素などを尿として体外に排出してくれます。身体に老廃物や毒素を溜めないためにも欠かせません。
さらに腎臓は身体の中のバランスを保ったり、血圧を調整したりする役目も果たしてくれます。他にも造血ホルモンを分泌して赤血球を作るよう促したり活性ビタミンDを作ったりしてくれるのです。
慢性腎不全になるとこれらの働きが弱くなってしまうので、身体の様々な部分に不調をきたすようになります。慢性腎不全は時間と共に腎不全が進行していくので、早期発見が大切になります。
・原因は? 慢性腎不全の原因は何でしょうか?急性腎不全、糸球体腎炎、間質性腎炎、高血圧症、腎腫瘍、先天性腎臓病などが原因となって慢性腎不全に繋がることがあります。愛犬が高齢になると腎臓の病気を抱えることも高くなるので、それらが慢性腎不全へと移行してしまうこともあります。
失われた腎臓の機能が回復することはありません。腎不全は腎臓の機能が弱ることで生じます。
症状があらわれ出したということは、これまでに腎臓の機能が低下し続けてきたということなのです。慢性腎不全の治療法は「まだ機能している腎臓を大切にする」と言うことです。不可逆なので早めに気付いてあげる必要があります。
・どんな症状? 慢性腎不全なるとどんな症状を訴えるのでしょうか?
最初の段階では、水をたくさん飲んだり尿の回数や量が増えたりするでしょう。この段階でさえ、腎臓の機能は4分の1ほどしか残っていません。
次のステージに進んでしまうと、食欲不振、体重減少、嘔吐、脱水などの症状があらわれます。重度の慢性腎不全になると尿が出なくなったり身体が動かなくなったり昏睡状態に陥ったりします。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)は成犬から老犬にかけてかかりやすいホルモン系の病気です。副腎皮質機能亢進症はクッシング症候群とも呼ばれています。
・どんな病気なの? 副腎皮質機能亢進症は副腎皮質の病気です。副腎皮質は副腎の周囲に位置する部分でホルモンを合成している場所でもあります。この部位の機能が亢進(通常の状態よりも高まること)することにより、生じるトラブルです。
副腎は腎臓の隣にある小さな臓器なのですが、その一部である副腎皮質からはコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されています。コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレスを受けた時に分泌が増えます。
コルチゾールによって、肝臓での糖の新生、筋肉におけるタンパク質の代謝、脂肪分解の代謝促進など犬の身体にとって欠かすことの出来ないホルモンです。このコルチゾールが過剰分泌されることで体の様々な部分に影響が出てしまうのです。
・原因は? 副腎皮質機能亢進症の多くの原因は脳の下垂体にあるとされています。脳の下垂体によってコルチゾールの量が決められているため、その部分にトラブルが起こるならコルチゾールをコントロールできなくなるのです。下垂体にトラブルが発生するのは、この部分に腫瘍が出来るためです。
他にも副腎にトラブルが発生することでも副腎皮質機能亢進症になることがあります。指令を与える部分ではなく、実際に生産する場所がトラブルを抱えてしまっても生産量をコントロールできなくなります。このトラブルの原因は腫瘍です。副腎に腫瘍ができて副腎皮質機能亢進症に繋がるのです。
老犬になると身体の機能が衰えたり免疫力が低下したりします。腫瘍ができやすい状況なので、こうした病気にも警戒していなければなりません。
・どんな症状? 副腎皮質機能亢進症になると、どんな症状があらわれるのでしょうか?
まず水の飲む量が多くなることに加えて、おしっこの回数や量が増えます。また食欲が増進したり息が荒くなったりします。初期状態では比較的元気な場合も多く、「老犬になってもたくさん食べてたくさん水を飲む」と思い病気と結びつけないこともあります。
しかし、症状が悪化するなら、糖尿病や高血圧などを引き起こすことがあります。老犬にとっては大きな病気です。時には命を失うことにもなりますから、早期発見・治療が必要です。
糖尿病
高齢になるにつれて糖尿病になる犬が増えてきます。特にぽっちゃり体型のワンちゃんは要注意です。糖尿病を放っておくと命に係わることがあるので、適切に対処しましょう。
・どんな病気なの? 糖尿病は尿に糖が入ってしまう病気です。血糖値が大きく増えてしまうことによって余分な糖が尿の中に含まれてしまうのです。糖尿病になってしまうと、糖を吸収することが出来なくなるので、食べていたとしても痩せてしまいます。
糖尿病の怖いところは、放置しておくことで他の合併症を引きおこすところにあります。糖尿病は様々な臓器に影響を与えてしまいます。
結果として白内障や肝障害、神経障害などの様々な病気にかかってしまいます。それらの病気の中には死に至るものさえありますから、糖尿病をしっかりと治療することは大切です。
・原因は? 糖尿病の原因は主に2つあります。「インスリンの分泌量が減少する」こと、「インスリンが効きにくくなる」ことです。
何らかの原因でインスリンを作り出す細胞が働かなくなるとインスリンの分泌量は減少します。その要因は遺伝的な場合もありますし、他の病気が原因である場合もあります。
前項の副腎皮質機能亢進症にかかるとインスリンの働きを妨げるホルモンが分泌されるので、インスリンを作り出す細胞の働きも悪くなるのです。
高齢になって食べ過ぎたり運動不足であったりするとどうなるでしょうか?そのような生活習慣が悪化することで身体がインスリンに対して鈍感になってしまいます。インスリンが分泌されているにもかかわらず、身体が反応しないので結果糖尿病になってしまうのです。
・どんな症状? 糖が尿と一緒に排出されるようになるので、尿の量が増えます。そうなると、水分をたくさん必要とするので、水をたくさん飲むようになります。
また食べているのに体重が減るようなことがあると糖尿病の疑いがあります。合併症の恐れもあります。他の病気で診察を受けたら糖尿病である場合もありえます。
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してますよ~。小さい頃からやってるからか、うちの子は歯磨き嫌がりませんね。口臭しなくなるし、口の中が雑菌だらけだと、その雑菌が体内に入ることにもなるので、健康のためには絶対にしたほうがいいですよ。