ロイヤルカナン猫用「マザー&ベビーキャット」を解析！原材料や口コミは？

「ロイヤルカナン　マザー&ベビーキャット」の原材料と成分

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では早速「ロイヤルカナンマザー&ベビーキャット」の原材料と成分を分析してみましょう。

原材料は以下のとおりです。

肉類（鶏、七面鳥）、動物性脂肪、米、とうもろこし粉、植物性分離タンパク、加水分解タンパク（鶏、七面鳥）、魚油、植物性繊維、ビートパルプ、酵母および酵母エキス、大豆油、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母（マンナンオリゴ糖源）、マリーゴールド抽出物（ルテイン源）、アミノ酸類（L-リジン、タウリン、DL-メチオニン、L-カルニチン）、ゼオライト、ミネラル類（K、Cl、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se）、ビタミン類（A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12）、酸化防止剤（BHA、没食子酸プロピル）となっています。

では詳しく見てみましょう。

肉類

「ロイヤルカナンマザー&ベビーキャット」の原材料欄を見てみると、第一原材料に肉類「鶏、七面鳥」が使用されています。

猫は完全肉食動物なので、肉が第一原材料に使用されていることは高く評価できる点です。

なぜなら猫にとって一番必要な栄養素は肉や魚から摂取できる動物性たんぱく質だからです。

特に栄養を必要とする仔猫の時期には質の良いたんぱく質が必要です。

ですから動物性たんぱく質が摂取できる鶏肉や七面鳥（ターキー）が第一原材料になっているのは大変よいことです。

「鶏肉」には、動物性たんぱく質が豊富に含まれていますし、他にもビタミンやリン、セレンなどのミネラルも豊富です。

これらは強い骨や歯を作るのに欠かせませんし、免疫力を高める効果もあります。

仔猫の時期にこれら栄養素を取ることで、大人になった時にも丈夫な骨や歯を維持することができるでしょう。

免疫力が低下してくる子猫期にセレンの免疫効果はうれしいですね。

また鶏肉は嗜好性が高い肉のため食いつきが良いフードになります。

「七面鳥」は鶏肉よりもコレステロールも少なく、脂肪分も少ないのでヘルシーな肉となっています。

さらに鉄分や亜鉛、セレンなどのミネラルが豊富に含まれており、免疫力を高める効果も期待できます。

そして七面鳥の肉はアレルゲンにもなりにくいといわれています。

からだを作る大事な時期の仔猫にはぴったりの食材なのです。

油脂

続いて使用されているのが「動物性脂肪」です。

他にも「魚油、大豆油」が油脂として使用されています。

これら油脂は猫の美しい皮膚や被毛の維持をサポートしたり、脳や眼の成長を助けたり、エネルギーにも使われる栄養素なので、猫に欠かすことができない食材とされています。

魚油には不飽和脂肪酸とも呼ばれるオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸がバランスよく配合されており、美しい皮膚や被毛の維持にかかすことができません。

さらにEPA、DHAも含まれており、健康な脳や眼の成長をサポートしています。

ところが「動物性脂肪」の使用は気になります。

動物性脂肪というのは名前の通り動物の脂肪のことですが、これだけではいったい何の動物の脂が使用されているのか全く分かりません。

「魚油」も同じです。何の魚の脂を使用しているかわかりません。

このようなあいまいな表現をしているということは、もしかしたら複数の獣の脂をブレンドして使用しているかも知れませんし、病気で薬物汚染された家畜の肉から搾り取っているかもしれません。

病気や事故で死んで腐りかかっている家畜の肉から絞りとった脂かもしれません。品質も鮮度も何もわからないのです。

そして動物性脂肪の特徴は、酸化がとても早いということです。

そのため加工段階からすでに酸化が始まるので、必ず保存料や酸化防止剤が使われています。

ところが油脂に使用する保存料や酸化防止剤は原材料欄への記載が義務ではないため、どれだけ強力な酸化防止剤がどれほどの量添加されていても消費者の私たちにはわかりません。

強力な酸化防止剤の中には発がん性やアレルギーの恐れがあるものもあるため健康被害が心配されます。

こういった理由から動物性脂肪は、愛猫家が避けたいとしている原材料の一つと言われています。

信頼できるキャットフードは「鶏脂、サーモン油」など具体的にどんな油を使用しているか明らかにしていますし、油脂に使用している酸化防止剤も明らかにしています。

穀物

続いて気になる原材料が「穀物」です。

マザー&ベビーキャットでは「米、とうもろこし粉」が使用されています。

健全な猫の成長をサポートしてくれるフードなのに、穀物が使用されていることは残念なことです。

なぜなら猫は完全肉食動物ですので、肉の消化は得意としているのですが、穀物の消化吸収は大変苦手だからです。

穀物を消化するためには、アミラーゼという酵素が必要なのですが、猫の唾液にはアミラーゼが含まれておらず、さらに穀物はゆっくり腸内を進むことで時間をかけて消化吸収されるのですが、猫の胃は小さく腸も短いため穀物の消化には向いていないのです。

まして消化機能が未熟な子猫ならなおさらのことでしょう。

特に小麦やトウモロコシは猫がアレルギーを起こしやすい食材とされています。

マザー&ベビーキャットでは、最もアレルギーになりやすい小麦は使用されていないものの、とうもろこし粉が使用されています。

粉にしているとはいえ穀物であることには変わりないので、たくさん摂取すれば消化器官に負担をかけてしまいます。

今はアレルギー症状がないとしても、毎日食べ続けることで将来アレルギーを発症する恐れもあります。

ではなぜ体に良くない穀物を使用するのでしょうか？

マザー&ベビーキャットの場合、米も使用されており、ビタミンやミネラル、食物繊維補給の目的もあると思われますが、一般的には肉や魚に比べると安く入手することができ、加工も簡単なため、かさ増し目的で使用されます。

しかし消化器官が未熟な子猫にとって穀物は消化がしにくい食材ですので、できれば使用してほしくないですね。

ビタミンやミネラル、食物繊維が目的でしたら、野菜やくだもの等から摂取する方がよいでしょう。

ビートパルプ

続いて気になる原材料が「ビートパルプ」です。

ビートパルプとは、サトウダイコンから砂糖を搾り取った残りカスのことで、食物繊維の効果を期待して使用しているのでしょう。

しかしビートパルプはキャットフードの原材料としてはあまりふさわしい原料とはいえません。

ではなぜビートパルプを使用するのでしょうか？目的は二つあります。

一つはかさ増しです。絞りカスというくらいですから、ビートパルプはタダ同然で入手できるため、キャットフードのかさ増しによく使用されます。

そのため安いキャットフードの原材料を見ると必ずといってよいほど使用されています。

もう一つの理由は、うんちをかためることです。

ビートパルプにはウンチをかためる作用があるためうんちが固くなり、処理が楽になります。

どちらの理由も人間都合によるものです。

しかしビートパルプには問題点があるので懸念されている原材料の一つと言われています。

一つは残留薬剤の恐れです。

サトウダイコンから砂糖を搾り取る際に硫酸系の薬剤を使うことがあるのですが、この薬剤がわずかではありますがビートパルプに残る可能性があるのです。

わずかな量とはいえ硫酸系の薬剤は劇薬で、実際ビートパルプの残留薬剤が便の排出を促す神経信号に影響を及ぼし、便秘の原因になるといわれています。

もう一つは、便秘になりやすいということです。

ビートパルプにはウンチをかためる作用があるので、便秘になる可能性があります。

さらにうんちが固まるということは言い換えるならば、下痢をしていてもうんちが固まると言うこともできます。

自身の体調不良を言葉にして伝えられない猫はうんちの状態で体調を知ることができますが、うんちが固まることで体調の変化にも気付くのが遅くなってしまうかもしれません。

こうした理由からビートパルプは、キャットフードにはおすすめできない原材料の一つと言われています。

酸化防止剤

最後に気になるのが酸化防止剤です。

キャットフードは油脂を使用しているので、どうしても時間の経過とともに酸化するという問題点があります。

酸化したキャットフードは品質が劣化したり風味も損なってしまうので、食いつきが悪くなったり消化に悪くなったりしますので、酸化防止剤の使用は欠かすことができません。

ロイヤルカナンでは「BHA、没食子酸プロピル」が酸化防止剤として使用されています。

「BHA」は元々はガソリンの酸化防止として使用されていた合成酸化防止剤ですが、のちに食用への酸化防止が認められ限定的に使用されるようになりました。

「没食子酸プロピル」も強力な合成酸化防止剤で、食用のバターやマーガリンの他、化粧品などにも使用されています。

BHAよりも酸化防止効果が強いといわれています。

ということはその分体への影響も強いことが予想できますね。

ロイヤルカナンのホームページでは、「一日摂取許容量を守っていますし、BHAは摂取してから2日で体外に排出されるので危険ではない」としていますが、からだに悪影響がある危険性のある添加物はできれば使用してほしくないですね。

酸化防止剤の中には安全性の高い天然由来のミックストコフェロールやローズマリー抽出物などもあり、高品質のキャットフードではこういった安全性の高い酸化防止剤を使用しています。

合成の酸化防止剤に比べたら酸化防止効果は低いですが、安全性が高いため安心感があります。

成分

では「ロイヤルカナンマザー&ベビーキャット」の成分を見てみましょう。

以下のとおりです。

たんぱく質32.0%以上、脂質23.0%以上、粗繊維2.8%以下、灰分7.8%以下、水分6.5%以下、カロリー444kcal/100gとなっています。

たんぱく質量、脂肪量共に十分と言えます。

体を作る大切な成長期の仔猫に最適な量となっています。

仔猫の体重は生後8週間で生まれた時の5～7倍にまで増加するといわれています。

ですからこのくらいのたんぱく量、脂肪量、カロリーは必要だといえるでしょう。