猫にアスパラガスを与えても良い?含まれる栄養素や与える際の注意点を解説します!

猫にアスパラガスを与えても良い?含まれる栄養素や与える際の注意点を解説します!

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アスパラガスは味にクセもなく、また健康に良いとされている成分や栄養素が豊富に含まれている野菜です。健康に良い食材なら愛猫にも与えたいと思う飼い主の方もいることでしょう。猫にアスパラガスを食べさせても大丈夫なのでしょうか?アスパラガスに含まれる栄養素や与える際の注意点をまとめてみました。

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アスパラガスの生産量と歴史

アスパラガスの収穫をしている女性

Menzl Guenter/shutterstock.com

今回は猫とアスパラガスとの相性について話していますが、せっかくなのでここでアスパラガスの基本情報もご紹介したいと思います。

アスパラガスの代表的な種類としては四種類ほどあります。グリーンアスパラガス、ホワイトアスパラガス、紫アスパラガス、ミニアスパラガスです。

2016年におけるグリーンアスパラガスの都道府県別の生産量は、第一位は北海道の4210t、シェアでは13.8%です。さすが広大な大地、北海道ですね。続いて、第二位は長野県の3570t、第三位は佐賀県の2790tです。

アスパラガスは、一体どんなお野菜なのでしょうか?私達が住む日本でよく見かける代表的なアスパラガスには、グリーンアスパラガス、ホワイトアスパラガスなどがあります。名前の通り、緑色をしたものがグリーンアスパラガス。白いものがホワイトアスパラガスです。

日本におけるアスパラガスの歴史は北海道ではじまります。アスパラガスの産地である北海道は、日本で初めてアスパラガスが栽培された土地です。そして、日本においてアスパラガスが一般の家庭に普及するのに大変大きな貢献を果たした人物というのが、北海道出身の下田喜久三博士です。

下田喜久三博士は1895年に岩内町で生まれ、東京薬学校(現在の東京薬科大学)を卒業した後、地元で農家の化学肥料指導を行っていました。そんな中、冷害に強い作物の研究と試作がはじまり、博士が出した結論が、アスパラガスでした。

こうして1922年、岩内の砂丘地でのアスパラガス栽培が始まります。下田喜久三博士は1924年に岩内町に日本アスパラガス株式会社を設立します。そしてホワイトアスパラガスの缶詰を生産する工場もつくられました。

当時の日本はアスパラガスは一般の庶民にとっては高級食材でした。当時は外国産のアスパラガス缶詰が主流でしたか、下田喜久三さんは岩内郊外に栽培地を設けて、冷害に強い交配種の育成に成功し、缶詰め工場まで設立したのです。こうして日本の食卓に、アスパラガスが普及して行きました。

博士の並々ならぬ努力と熱心な研究の賜物のおかげで、今のように気軽においしくアスパラガスが食べれるようになったのですね。岩内町には日本のアスパラガス発祥の地と書かれた記念碑があるのも納得です。下田喜久三博士なくしては、日本にここまでアスパラガスが普及することはなかったのかもしれません。

アスパラガスの旬のシーズン

アスパラガスは、冬の間に養分を蓄えた根から、春から初夏にかけて伸び出してくる若い茎の野菜です。発芽したら日光を当てて栽培したものがグリーンアスパラガスで、日光に当てずに地中で遮光して育てたものがホワイトアスパラガスです。育て方で色が変わるわけですね。

日本における旬の季節は春から初夏にかけて。それ以外のシーズンはオーストラリアやメキシコなどから輸入されています。

アスパラガスの栄養素

アスパラガスの90%は水分でできているので、あまり栄養素がないかのような印象を受けるかもしれません。でもアスパラガスはちゃんとビタミンやミネラル、カリウムが含まれている体にも良いお野菜です。更に嬉しいことに、アスパラガスは、茹でても栄養成分が流れて行く事はありません。

ちなみにホワイトアスパラガスよりも、グリーンアスパラガスのほうが栄養価が高いと言われています。アスパラガスには以下のような栄養素が含まれています。

ビタミンA ビタミンB1、B2 ビタミンC ビタミンE カリウム カルシウム 鉄 食物繊維 アスパラギン酸 ルチン 葉酸 メチルメチオニン

栄養成分から期待できる効果や効能

新鮮なアスパラガス

Binh Thanh Bui/shutterstock.com

アスパラガスの栄養素からは以下のような効果や効能が期待できます。

アスパラギン酸

アスパラギン酸は人間の体内で作ることができる成分ですが、年齢と共に体内で作られる量は減少していきます。ですから普段の食事の食材から意識的に摂取するよう努力することも大切です。

アスパラギン酸は、アスパラガスから発見された成分でアミノ酸の一種です。味噌や醤油の原料となる豆類などにも多く含まれているうまみ成分の元はアスパラギン酸と言われています。アスパラギン酸の効能を詳しくご紹介していきましょう。

・利尿作用 西洋ではアスパラガスの根の部分が利尿剤として使われています。利尿作用によって身体の中の毒素や余分な水分がどんどん体外に排出されるなら、むくみも解消でき、ハツラツと元気でいられそうですね。

・美肌効果 アスパラギン酸は体内の水分のバランスを整える作用もあるので、肌の乾燥を防いだり、体内の潤いを保つ働きもあります。また、美しいお肌を維持するためには皮膚の新陳代謝が必要です。アスパラギン酸は、新陳代謝をスムーズに、また活発にする作用があると言われているので、女性に特に嬉しい効能ですね。

・疲労回復効果 よく「乳酸がたまって腕が痛い!」などと言う言葉をスポーツをする方から聞くことがあります。実はアスパラギン酸には、疲労の原因である乳酸を分解し、更にエネルギーに代えることで、疲労を回復する効果が期待できます。

ミネラルを細胞に摂りこみやすくすることで、クエン酸回路で効率的にエネルギーを作るという、重要な働きの手助けをしています。

誰しも、スタミナがある疲れにくい体づくりを心がけたいものですが、アスパラガスに含まれているアスパラギン酸は、そんな体づくりに一役かってくれそうですね。

ルチン

ルチンは、アスパラガスの穂先部分に多く含まれるフラボノイド色素の一種です。ルチンは、弾力性がなくなり破れやすくなった血管を、弾力性のある血管に取り替えてくれる働きがあります。そうすることで、血管を強くしたり、血流をスムーズにする手助けをしてくれます。

更に、ルチンにはアレルギー反応を引き起こすとされるヒスタミンの分泌速度を遅らせる効果もあると考えられます。他にも以下のような効果が期待できます。

・老化防止 ルチンは抗酸化作用のあるポリフェノールの一種なので、この抗酸化作用のおかげで、老化を防いだりガン予防の助けとなる働きをしてくれます。

・毛細血管の補強 ルチンは毛細血管の強い味方です。血管を補強して全身に栄養や酸素がしっかり行き渡るようにサポートしてくれます。更に、血流の働きをスムーズにしてくれます。そのおかげで、脳卒中や動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防に加えて、コレステロールの抑制といった予防にも効果があると言われています。

メチルメチオニン

メチルメチオニンはビタミンUとも呼ばれる栄養素です。ビタミンUは胃酸の過剰分泌を防ぐ効能があるので、胃を胃酸から守ったり、胃もたれや胸やけの解消を手助けしてくれます。更に、胃潰瘍の予防などにも効果を発揮します。

葉酸

葉酸は水溶性のビタミンB群の一種で、ビタミン12とともに赤血球を作ってくれる物質です。 葉酸は血管を丈夫にしたり、貧血を予防したり、動脈硬化の予防、といった働きをしてくれます。

葉酸と言えば、妊娠中の女性の方にとっては特に大切な栄養成分と言われていることで有名ですね。葉酸は新陳代謝を促したり、体の発育も促進する、大変重要な働きをする栄養素です。

まとめ

今回は猫にアスパラガスを食べさせても良いかどうか説明しました。まとめると、猫にアスパラガスは与えても大丈夫な食材です。他の食材と同様に積極的に与える必要はなく、そうすべきでもありません。あくまで少量を与えても大丈夫、といった程度です。

アスパラガスは人間にはうれしい栄養素がたくさんあることも分かりました。これらの栄養素は残念ながら猫にもそのまま効果が期待できる栄養素になるわけではありません。しかしあわよくば効果が表れたら良いですね。

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