猫が卵を食べても大丈夫?与えるメリットや注意点をお伝えします!

猫が卵を食べても大丈夫?与えるメリットや注意点をお伝えします!

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猫には普段どんな食べ物を与えていますか?身近な食材を与えようと思うときには、与えていいものとそうでないものを見分けなければいけません。今回は「卵」について考えてみたいと思います。猫に卵を与えてもよいのでしょうか?また与えるメリットや注意点にはどんなものがあるでしょうか?詳しく解説していきます!

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猫に卵を与えても良い?

卵の中から顔を出す子猫

Krunja/shutterstock.com

猫には普段どんな食べ物を与えていますか?手作りのごはんを作っている飼い主さんたちは特に、毎日どんなものを作るか悩んでいることでしょう。どんな食材が猫に合うのかも考えなければいけません。

また、市販のキャットフードを与えていたとしても、おやつとして身近な食材を与えようと思うことがあるでしょう。その時にも与えていいものとそうでないものを見分けなければいけませんね。

今回は私たちにとって身近な食材である「卵」について考えてみたいと思います。猫に卵を与えてもよいのでしょうか?また与えるメリットにはどんなものがあるのでしょうか?こうした疑問にお答えすると共に、与える際の注意点もお伝えしますね。

卵を食べるのは猫にとって自然なこと

卵に顔を近づける猫

okeykat/shutterstock.com

「卵は栄養価が高い」というイメージがありますよね。そんな卵は、私たちにとっても非常に身近で手に入れやすいものです。どこでも安価で購入できるので、私たち飼い主の食卓に上ることも多いでしょう。

猫が卵を食べているイメージはありませんが、健康上問題ないのであれば与えたいと考える人も多いでしょう。それだけ卵は栄養豊かで身近な食材だからです。

猫に卵を与えても問題ないでしょか?答えは「Yes」です。

大量に与えなければ大きな問題になることはありません。それもそのはずです。猫はもともと野生の動物です。鳥や小動物、爬虫類、虫などを獲物としていました。猫は肉食動物ですから、それら獲物すべてから栄養を得ていました。

獲物の肉だけでなく、内臓や胃の内容物(植物も含む)も食べていました。鳥を食料にすることもあったでしょう。その時には母鳥の体内にある卵黄を口にすることもあったはずです。卵は良質なタンパク質として猫の身体を作るものとなったに違いありません。

猫のもともとの生活を考えると、猫が卵を食べるのはごく自然なことだったと言えます。飼い猫と野生の猫には多少の違いはありますが、必要とする栄養素や毒となる成分は一緒です。卵を食べても問題になることは無いでしょう。

加熱したものを与えよう

では、飼い猫にはどのように卵を与えると良いのでしょうか?基本的には加熱した卵を与えると良いでしょう。野生の猫たちは卵を生で食べていましたから、絶対に与えてはいけないものではありません。

しかし、飼い猫にはより良いものを与えたいと思うはずです。加熱した卵の方が良いのは「生卵よりもメリットが大きくデメリットが少ない」からです。

では、猫に生卵を与えることがお勧めできないのはどうしてでしょうか?次にその点を取り上げます。

猫に生卵を与えないほうが良いのはなぜ?

生卵

iva/shutterstock.com

猫に生卵を与えないほうが良いのはどうしてでしょうか?その理由は「栄養摂取効率が良い」という点と「リスク回避」にあります。

「生卵が絶対にダメ」というわけではありません。しかし加熱したほうが全体的に有益なので、加熱をおすすめするのです。

最初に生卵の栄養摂取効率についてご紹介します。

理由① 栄養摂取効率を防ぐアビジンが関係するから

卵の卵黄と卵白にはそれぞれ異なった栄養素が含まれています。特に卵黄には豊富な栄養が含まれており、ビタミンも豊富です。その中には「ビオチン」と呼ばれるビタミンも含まれています。

猫にとって「ビオチン」はとても大切な栄養です。人間は体内でこのビオチンを生成できるのですが、猫はそうではありません。必ず体外から摂取する必要があるのです。卵黄にはそれが含まれているので、猫にとって非常に良いものです。

卵白にはタンパク質の一種である「アビジン」が含まれています。このアビジンが生卵を避けるべき理由となります。アビジンはビオチンと結合してビオチンを身体に吸収できない物質へと変換してしまう性質があります。

つまりアビジンを摂取するなら、卵黄に含まれるビオチンのみでなく、一緒に食べた食材に含まれるビオチンも吸収できなくしてしまうのです。そうした食生活が続くなら、猫はビオチン欠乏症に陥ってしまうでしょう。

このことを知ると「じゃあ、猫には卵白を与えてはいけないの?」と疑問に思ってしまうかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。

卵白に含まれるアビジンは加熱することで壊れてしまいます。ですから卵を加熱するなら一緒に摂取したアビジンが無効化されることはありません。これが卵の加熱をおすすめする理由です。

生の卵白を絶対に与えてはいけないわけではありません。毎食与えるのは危険ですが、稀に生の卵白を食べたからと言ってすぐにビオチン不足になるわけではないでしょう。その一食のビオチンが吸収されないだけですからね。

猫たちは卵白を好んで食べません。野生の猫が卵白を摂取すること自体稀だったでしょう。その稀な機会に卵白を食べていたとしても健康に害が出るほどではなかったはずです。

飼い猫に対しては生卵を与えないほうが健康面から考えても良いといえます。きっと飼い主のほとんどの方は、いろんな食材や調理方法を選択できる状況で、あえて卵を与える必要性は無いと感じるでしょう。

ビオチン欠乏症になるとどうなるの?

生の卵白を摂取するならビオチンの吸収が阻害されることが分かりましたね。ビオチンの吸収が阻害され続けるなら、猫はビオチン欠乏症に陥り、身体に悪影響が生じるでしょう。どんな症状があらわれるのでしょうか?

ビオチンが欠乏するなら皮膚や被毛にトラブルが発生するようになります。顔面や目の周囲の被毛が抜け落ちます。身体全体の被毛が弱くなり、艶が無くなりボサボサします。さらに皮膚がカサカサになったりフケがでたりします。皮膚炎になることもあるでしょう。

卵を加熱して与えるならビオチン欠乏症の心配はありませんから、安心して与えることが出来るでしょう。

理由② サルモネラ菌のリスクを回避するため

卵を生で食べるなら栄養の面で効率が悪いことがわかりました。そうした食生活を続けるなら、欠乏症に発展することもあるでしょう。

卵を生で食べるべきでないもう1つの理由はリスク回避です。

卵と聞くと「サルモネラ食中毒」を思い起こす人もいるのではないでしょうか?サルモネラ食中毒とは、サルモネラ菌を体内に入れてしまうことで発症します。腹痛や下痢、発熱、嘔吐を引き起こすのです。

日本で販売されている卵は生食を想定したものとなっていますので、サルモネラ菌が含まれている可能性はほとんどありません。

しかし海外ではそうではありません。海外で卵を食べる場合には十分注意しなければいけません。飼い主さんの食事でも注意すべき点ですが、猫に与える時にも同様に注意してあげましょう。

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