猫にこんにゃくゼリーは危険な理由とは?それは猫の食べ方の習性にあった?!

猫にこんにゃくゼリーは危険な理由とは?それは猫の食べ方の習性にあった?!

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日本ではこんにゃくゼリーは少し危険と認識されてはいるものの、あの独特の食感や、少し食べるだけで満腹感が出るためダイエットに向いた食品として人気です。そんなこんにゃくゼリーを猫が食べても良いでしょうか?猫の食べ方の習性から危険性について学んでみましょう!

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猫もこんにゃくゼリーを食べる?

詰まらせると危険と知っていながらも、あればついつい手が伸びてしまうこんにゃくゼリー。もし猫を飼っておられる家庭であれば、猫がこんにゃくゼリーを食べても大丈夫なのだろうかと疑問に思われることでしょう。

猫とこんにゃくゼリーに関する情報はほとんどありませんが、猫が食べるとどうなるか検証するための情報は幾つかあります。

いちごが乗ったこんにゃくゼリー

nickichen/shutterstock.com

こんにゃくゼリーとは?

そもそもこんにゃくゼリーとはどのようにして作られる食べ物でしょうか。

こんにゃくゼリーとはこんにゃくの粉末を配合することで、普通のゼラチン以上の弾力を生み出すお菓子です。ゲル化剤として凝固させるために使われるこんにゃくの粉末は、すりおろして加工することで驚異的な粘りを生み出します。

不思議な触感や冷やして食べる方法で人気を博しましたが、後述する死亡事故が主だって取り上げられたために海外では販売禁止となりました。

日本ではまだ販売が続けられていますが、必ず噛んで飲み込むこと、そして高齢者や子どもには与えないようにする注意書きを大きく掲載しています。

こんにゃくゼリーの危険性

こんにゃくゼリーが危険とされる所以は、体温でも加熱しても溶解しないという特徴にあります。通常のゼリーや寒天であれば再加熱すれば再び溶け、もう一度冷やすことで再び固めることが可能です。

しかしこんにゃくゼリーは解けません。そのためしっかりと噛んで咀嚼しなければ小さくならず、通常のゼリーや寒天を同じ感覚で吸うように食べてしまうと、それが喉に詰まる原因になるようです。

実際ヨーロッパ各地やアメリカ、韓国では販売禁止や流通禁止措置が取られており、早くも2003年以降には市場から姿を消しています。そもそも海外ではこんにゃくや粘りのある食材を食べる文化がなく、窒息事故が相次いだことで“危険な食材”としてのレッテルが張られてしまったようです。

日本ではどうでしょうか?スーパーではいまだにこんにゃくゼリーを見かけるうえ、老若男女誰もが「少し気を付けて食べなければいけない食材」として意識しながら食べているというのが現状です。

やはりあの独特の食感が好まれる傾向や、少し食べるだけで満腹感の出る理想的な間食という認識、さらには食物繊維の多いダイエットに向いた食品というイメージがあるように見えます。

こんにゃくはそもそも唯一日本で流通する食材です。海外で見かけることはほとんどなく、こんにゃく芋は生産されているものの、増粘剤やペットフード用の材料といった扱いです。あの食感を好む人は非常に少ないようで、英語でこんにゃくは「devil's tongue starch paste(デビルズ タン スターチ ペースト)」=「悪魔の舌の粉のペースト」と呼ばれるぐらいです。

確かに、柔らかいながらも決して潰れないゴムのような触感は独特で、味においても栄養面においても輝かしい魅力がないことを考えると、日本のようによほど文化に根ざしていなければわざわざ好き好んで食べる人はいないのも不思議ではありません。近年の日本ブームで幾らか注目を浴びているものの、依然として人を選ぶ食材です。

そんな背景から海外では禁止されているものの、日本では根強く残っているのがこんにゃくゼリーです。では、こんにゃくゼリーは実際どれほど危険なのでしょうか?

こんにゃくゼリーの危険性が盛んに指摘されていた1995年から2008年までの13年間で、日本で発生した死亡事故は22件でした。これを多いと取るか少ないと取るかは議論のあるところです。

しかし結論を言うならば「他の食材と比べて特別危険性があるわけではないが、詰まると死亡事故に発展する確率が高い」と言えます。

実際にご飯やパン、飴の方がはるかにのどに詰まる確率が高く、のどに詰まらせて救急で運ばれる方のほとんどはこういった食材です。しかし、それらの食材は詰まっても取り出しやすいのも確かで、のどに詰まらせる事故件数や死亡事故こそあるものの、発生件数に比べると死亡事故の割合は少なくなります。

ところが、こんにゃくゼリーはのどに詰まらせる事故件数に比べて死亡事故が多く、その内容も10歳以下の子どもと高齢者がほぼすべてを占めています。つまり、お餅や白米に比べて詰まりにくいものの、詰まると高齢者や子どもたちには危険性が高くなると言えます。

このような事情から、こんにゃくゼリーを製造するメーカーは但し書きを大きく掲載することになり、はっきりと高齢者や子どもには与えないようにとさえ記載するパッケージもあります。

猫はこんにゃくゼリーを食べられるのか

猫の歯

schankz/shutterstock.com

猫がこんにゃくゼリーを食べるとどうなるのでしょうか?結論から言うならば、窒息事故の危険は人間と等しくあるものの、身体の仕組みからして人間ほど危険にはなりにくいと言えそうです。そう言える理由をご紹介しましょう。

猫の歯の仕組み

猫の歯は咀嚼してすり潰すためには作られていません。人間と比べて、歯の数や永久歯への生え変わりなどにそれほど大きな違いはありませんが、顕著に違うのはその形です。ネコ科の動物はすべてが捕食動物であり、肉食です。

そのため、歯の形は獲物に噛みつき引き裂くのに適した形状を持っています。前面にある切歯が物に噛みつき、その横にある犬歯が肉を引きちぎったり、深く食い込ませて噛みついたりします。人間が物をすり潰すために使う臼歯もありますが、猫の臼歯はそれさえも尖っており、すべてが物を噛み切ることに特化した形状になっています。

そのためすり潰してペースト状にするための臼歯がなく、したがって何かを食べるときに咀嚼することも基本的にありません。

猫がキャットフードやおやつを噛んで食べているように見えるのは、適切な大きさにして飲み込むためです。あるいは、単にキャットフードが歯にあたって音が鳴っているだけ、という場合もあります。

噛む力そのものは強力です。イエネコでさえあごの力は優に100キロに達すると言われています。成人で60キロ程度の人間に比べると、意外なほど強力な噛む力を有していることが分かります。

猫はこの飲み込む動作(嚥下:えんげと呼ばれる)のために口を使っており、嚥下にかかわる筋肉や反射が健康であれば急いで食べてもそれほど支障を来たしません。

加えて、猫も犬と同じように強力な消化液を分泌しており、胃に入れてさえしまえば後は消化されるに任すという食事スタイルを本能的に取ります。胃液の酸性度が高いため、フードでもおやつでも丸飲みで十分消化できてしまうのです。

こんにゃくゼリーと猫

こんにゃくゼリーに話を戻すと、猫でも喉に詰まらせなければ問題ないと言えます。上記で述べた通り、こんにゃくゼリーは体温や加熱でも溶けないという特性を持っているため、飲み込む際のサイズが重要です。

こんにゃくゼリーの素材や栄養素に毒性はありません。猫は丸飲みになれているため、人間よりものどに詰まらせる危険性は少ないかもしれません。飲み込める大きさにするために噛む習慣はあっても、のどに詰まらせやすいという事実は変わりません。食べている最中は様子を見守ることが必要です。

しかし、こんにゃくゼリー以外でも猫の窒息事故が発生することは実際にあります。猫にこんにゃくゼリーを与えるのは飼い主の自由ですが、小さく切って与える等のどに詰まらせないための工夫が必要です。

とはいえ猫は甘さを認識できない動物です。甘味を感知する場所がなく、甘くて美味しい感覚が理解できません。ですから窒息のリスクを背負ってまで食べるほど、こんにゃくゼリーにはメリットがないことになります。

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