猫が寄り目になる理由とは?寄り目が多い猫種と気を付けてあげたい注意点を解説!

猫が寄り目になる理由とは?寄り目が多い猫種と気を付けてあげたい注意点を解説!

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最近写真投稿サイトなどのSNSで人気になっている「猫の寄り目」は、とぼけた感じで可愛くもありますね。どうして寄り目になる猫がいるのでしょうか?何かの病気なのでしょうか。気を付けるべき点等あるのでしょうか?ここではこれらをすべて解説していきます。

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猫の目に関する豆知識

猫の目

Esin Deniz/shutterstock.com

ここまで猫の寄り目(内斜視)に関することを見てきましたが、ここからは猫の目に関する豆知識を紹介したいと思います。

猫は生まれたばかりの時は何も見えていませんが、生後7~10日頃から目が開き始めて数日掛けて完全に開きます。徐々に発達して生後4か月ころには成猫同様に見えるようになるようです。

視力は悪い?

猫の視力は良いのでしょうか?悪いのでしょうか?

猫はかつて野生で狩りをして生活していました。素早く動き回るネズミなどの小動物、昆虫といった獲物を捕らえてきました。こうした素早い動きを考えると猫は視力が良いのではないか?と思われるかもしれませんね。

しかし実は猫はあまり視力がよくないのです。0.1~0.3くらいしかないと言われています。なんと人間の10分の1程度です。

近いものを見れる距離は15~20センチ程度、遠くは20メートルぐらいまで見れますが、一番視力が生かせるのは2~7.5メートルだと言われています。とはいえ解像度が悪いので少しぼやけて見えているそうです。

なぜ猫はあまり視力がよくないのでしょうか?猫のような夜行性の動物や、深海に住む生き物などは「タペタム層」という細胞層が網膜の裏にあります。これは一度網膜を通ったわずかな光も反射して、4割倍増させ再び網膜に感じさせます。

そのため猫はわずかな光でも物を見ることができると言われています。その光量は人間の場合の6分の1でも物を見れると言われているほどです。ですから猫は暗闇の中でも物を見ることができますが、光を多く反射するため視力は低く、ぼやけたように見えてしまうのです。

猫は動体視力が良い!

猫の視力はあまりよくないのですが、それを補うかのように動体視力が優れています。

動体視力とは、動くものを視界で認識する能力のことを言います。つまり動くものに対して素早く反応し、視線を外すことなく追い続けることができるのです。

猫と遊ぶ時に、猫じゃらしやおもちゃを猫の前で少し動かしただけでもよく反応しますよね?これは猫の動体視力が優れているからなのです。

猫の動体視力は人間の4倍ともいわれています。そのため私たちにとってテレビの映像は動画ですが、猫にとっては1コマずつの静止画像に見えているようです。きっと私たちが紙芝居を見るときのような感覚かもしれませんね。

動いているものでしたら50メートル先の小動物も見つけることができるようです。逆に動きがゆっくりしているものを認識することは苦手としています。動体視力が優れているために、ゆっくりした動きのものは止まっているように見えてしまうようです。

認識できる色

私たちが見る世界は色彩豊かで、私たち人間はいろいろな色を判別していますね。ところが猫は色覚能力が人間よりも劣っています。特に「赤」は識別できず、青から緑の色彩は比較的はっきり識別していると言われています。そう考えると、いくらキャットフードにおいしそうな色をカラフルにつけても、猫には意味がないといえますね。

このように猫は人間よりも色の判別ができませんが、逆に「白と黒」を識別する桿体細胞という網膜上の視細胞が人間よりも発達しているようです。そのため猫は白黒は識別しやすいようです。真っ暗の中でも狩りができるのはこのためもあるでしょう。

猫の視野は広い!

猫は人間よりも視野が広いです。片眼で見える視野を「単眼視野」と言い、両目で見える視野は「両眼視野」と言います。そしてこの単眼視野と両眼視野を合わせたものを「全体視野」といいますが、この全体視野が人間よりも広く250度あると言われています。

猫は両眼視野で物をとらえたとき、脳で右目と左目に写った物のずれを計算して正確な距離を測ることができます。

ところが寄り目(内斜視)の猫の場合は、両眼視野がはっきりしていない可能性があるため、もしかしたら視野が欠けているかもしれませんし、対象物までの距離をうまく把握することができず、奥行きを把握することが難しいようです。

犬にもある斜視

犬の斜視

nuttanun worawechwongsa/shutterstock.com

斜視になるのは猫だけではありません。犬にもみられます。犬の場合は片方の目がまっすぐ前を向いていても、もう片方の目線が外側、内側、上下、斜め方向を向くといったように、もう片方の目線と同じ角度になりません。

子犬の時に「うちの子は斜視だ!」と心配なさる方も多いようですが、子犬の場合は「瞬膜」という角膜を保護する膜が出てきて目立つことがありますが、この瞬膜が飛び出て見えるために斜視のように見えることがあります。成長とともに目立たなくなるため、心配しなくても大丈夫なようです。

犬の斜視の原因

では犬に見られる斜視の原因は何でしょうか?

・遺伝 犬の場合も斜視の原因は遺伝が多いようです。特にパグ、チワワ、ブルドッグ、ボストンテリア、シーズーなどに斜視はみられます。小型犬や短頭種に比較的多くみられます。

・水頭症 犬の斜視の原因のほとんどは先天的なものですが、中には後天的なものもあり、その原因の一つに挙げられるのが「水頭症」です。

頭蓋骨の中に水がたまることで脳内の圧力が高まりますが、その症状の一つが斜視です。斜視以外にもよくものにぶつかったり、同じ場所をくるくる回るなどの症状が出たりすることもあります。水頭症は1歳までの子犬に多くみられます。

・脳腫瘍 他には「脳腫瘍」が原因となっていることもあります。脳腫瘍はシニア期以降の高齢犬に多く見られる病気です。おう吐やてんかん、同じ場所をグルグル回り続ける、意識障害、斜視、眼球が左右に揺れ動くといった症状がみられます。ただし腫瘍ができる場所によって症状は違いますので、これがすべてではありません。

・角膜ジストロフィー 角膜ジストロフィーは角膜に白っぽい斑点ができる病気で、原因は遺伝的なものが関係しているのではないかと言われてはいますが、はっきりはしていません。そのため治療法も確立されていません。角膜ジストロフィーになり角膜に潰瘍などができると、そのために斜視になることがあります。

・怪我 犬が斜視になる原因として「怪我」も考えられます。犬同士のけんかで目の周辺にけがをしたために斜視になったり、交通事故にあって脳に損傷を負ったことなどによって斜視になったりすることがあります。

まとめ

部屋の中を歩く猫

Africa Studio/shutterstock.com

今回は猫の寄り目についてみてきました。とぼけたような表情でかわいい猫の寄り目の多くは遺伝的なものです。生まれたときからその状態なので室内飼いをしているなら日常生活も特に大きな問題はないでしょう。

ただし猫の活動範囲にたくさん物を置くことや、しょっちゅう模様替えすることなどは避けてあげると良いでしょう。模様替えする際は少しづつ変化させてあげた方が親切かもしれませんね。

後天的に寄り目になった場合は何らかの病気の影響の可能性も考えられるので、早めに専門家に見てもらうようにしましょう。

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