犬がご飯を隠す！その行動の理由を解説！

犬がご飯を隠す？

自分の飼ってる犬がごはんを隠しているという方の約半数以上は、犬と飼い主さんの関係が非常に密接であることが多いそうです。 犬はオオカミに近い種類ですが、人に飼育された家畜の歴史が長いため、猫に比べて野生がそれほど強く残っているわけではないのです。

現在犬は、タイリクオオカミの亜種ではないかというのが一般的な定説です。 あくまでも祖先がオオカミに近いだけで、犬はオオカミを家畜化したものではありません。

したがって、オオカミの習性を犬に当てはめる理由の多くは、あまりに無理があります。

似ている部分はありますが、犬の本能とオオカミの本能は全く別物に近いのです。

犬はもっとも古くに家畜化された動物

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「ごはんを隠すのは、本能」 こうした解説はネットではよく見られますが、どうもこの説には一部無理があります。

というのも、20頭以上飼育経験がある方、数百頭以上の子犬の世話をした方からすると、そういった「ごはんを隠す」という行動は、実は一度も見たことがないのです。 経験者からすると、理由にはなってないですね。

ごはんを隠すのは、ほとんどの動物がやるんです

有名な動物ではリス、キツネ、猫、鳥類の一部も近い行動をする種類がいますし、ハムスターもこうした「ごはんを隠す」ということをよくやります。

大型のオウムの世話をしている時も、隠すほどではないですが、その場では食べずに他に持ち出して後で食べるというようなことも何度か見たこともありました。

こうした動物は、家畜の歴史が浅く、しかも多くの仲間同士で同じ餌場を争うので、ごはんを隠す理由は「本能」としてもおかしくありません。

隠すのは本能ではなく、そうしなければならない理由があります。

野外飼育で、朝晩ごはんをあげて誰もいないと.....

最初から多頭の中で育っていないペットショップの子犬や、雑種でも子犬から育てて野外で飼育している場合、お子さんで犬とよく遊ぶご家庭、そして日ごろから犬と良く接する世帯では、ごはんを隠す行動が多くみられます。

犬の本能としてごはんを隠す理由とするのは、あまりに無理があると思えるのは、本能ならすべての犬がやってもおかしくないのに、それをするのは一部の犬だけです。

ごはんを隠すのは、取られたくないから？

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ちょっと驚くかもしれませんが犬がごはんを隠す理由は、実は非常に単純で、多頭飼いで一緒にごはんを食べているときに、その中で一番弱い犬にこうした行動を見ることがあるのです。

基本的に、群れの中ではリーダーに犬は従う習性を持っています。実際、強いリーダーの食事を、立場が下の犬がそれを眺めたり、奪ったりすることは絶対ありません。

しかし、同じ立場の犬に対して子犬以外に自分の食べ物を奪われたくないと犬は思うのです。

つまりごはんを隠すその理由は、ズバリ「取られたくないから」です。

ではなぜ飼い主さんと1対1でもこんな行動をすることが多いのでしょうか？その理由は、犬が飼い主さんをどう捉えているかで決まります。

飼い犬がごはんを隠したら、それはあなたは同じ群れの同じ立場だと思っている

しつけにせよ、犬にごはんを与えるにせよ、最近の飼い主さんは犬を犬としてより、「家族同様」に扱うのが当たり前になっています。 実はこれが犬がごはんを隠す最大の理由の根拠になっています。

犬は自分と違う立場で態度を変える動物

時々遊んでくれるけど、基本はあまり構わず無口で見守る飼い主さんというのは、ごはんを与えたり散歩に連れていくと、犬は大抵大人しくなります。

しかし、ボール遊びや室内で常に飼い犬と戯れるご家庭の場合で、犬と飼い主さんの生活がほとんど同一であればあるほど、犬のしつけは非常に難しいのです。ごはんを隠す理由はここにあります。

犬と飼い主さんが、まったく同じ立場となれば、ごはんを食べていたら取られるかも？と考えてしまうのです。

まさに驚きですが、飼い主さんがごはんを食べているところを見せず、犬との生活を場合によって分離している場合は、このごはんを隠すことはしません。

つまりは理由は単純で、犬と飼い主さんはあまりに生活が一緒だと、犬にとって飼い主さん（自分のリーダー）という立場では無くなってしまうんですね。