
猫ってなんでバランス感覚がすぐれてるの?体のメカニズムを徹底解説!
猫を見ていると時々とんでもないアクロバティックな動きをすることがありますよね。猫は一般的に飛び抜けたバランス感覚を持っている動物です。今回は猫ちゃんがなぜあんなにバランスの良い動きができるのかに注目したいと思います。猫ちゃんの体のことが分かると、愛猫がきっともっと魅力的に見えますよ。

狭い所で動けるのはなぜ?

Renata Apanaviciene/shutterstock.com
猫を飼っていると、「なんでこんな所歩けるの?」「なんでこんなところでリラックスできるの?」と思うようなシーンを見かけることがありますよね。例えば以下のような写真や動画を見てください。
・カーテンレール渋滞中 https://m.youtube.com/watch?v=yKneO1gv3vI
・カーテンレール華麗なる逆立ちUターン https://m.youtube.com/watch?v=biCsFClvEC4
・開いたボンネットの上!!どうやって登ったのか? https://i0.wp.com/netgeek.biz/wp-content/uploads/2018/01/ashibacat-4.jpg
・車の取っ手の上……余裕の表情 https://i2.wp.com/netgeek.biz/wp-content/uploads/2018/01/ashibacat-5.jpg
・ドアの上……ドアが閉まったら!!!その前に降りてね! https://i0.wp.com/netgeek.biz/wp-content/uploads/2018/01/ashibacat-10.jpg
・綱渡り!!! https://i0.wp.com/netgeek.biz/wp-content/uploads/2018/01/ashibacat-13.jpg
・バスケットボール……まるで固定されているかのよう https://i1.wp.com/netgeek.biz/wp-content/uploads/2018/01/ashibacat-12.jpg
猫はカーテンレールの上を始め、「なんで?」というような狭いところでリラックスしていたり散歩していたりします。また普通の人間では考えられないような危なっかしいところにいるものです。ねこちゃんのどこにこのようなことができる仕掛けがあるのでしょうか。
しっぽ
関係する要素の一つとして「しっぽ」があります。猫のしっぽは「尾椎」と呼ばれる骨が重なっています。尾椎の数はそれぞれの猫によって異なりますが、だいたい20〜24個くらいといわれています。しっぽの長さもそれぞれ異なりますが20〜30cmくらいのねこちゃんが多いかもしれません。そして骨は筋肉に覆われています。
尾椎という小さな骨と筋肉によって、細かなバランス調整を行うことができるようです。
バランスを崩しそうな時は、しっぽを素早く振ることにより骨盤の位置が調整されます。こうすることで不安定な場所でもバランスを崩すことなく、素早く移動ができる仕組みになっています。
しかし「ジャパニーズボブテイル」のように根元の方で渦を巻いてボンボンのようになっている猫や、「マンクス」と呼ばれる完全にしっぽがない猫もいます。また、マンクスと長毛種をかけ合わせてできた「キムリック」という短いしっぽの猫もいます。ではそのような尻尾が特徴的なねこちゃんはどのようにしてバランスを取っているのでしょうか。
短いしっぽのねこちゃんはしっぽでバランスをとることができないため後脚が発達しています。後脚の筋肉が発達しているので後脚でバランスがとれるようになっています。
また短いしっぽの猫は下半身が筋肉質でどっしりとしているのが特長となっています。余談ではありますがマンクスに関しては、歩く姿が飛び跳ねるウサギのように見えるので「マンクスホップ」、「ラビットキャット」などとも呼ばれています。
肉球が滑り止め
肉球のプニプニとした弾力が着地の際の衝撃を吸収する「クッション」の役割を果たすと説明しましたが、そうした役割に加えて肉球は滑り止めの役割も果たしてくれます。
実は猫の汗腺は肉球にしか存在しません。それも緊張状態の時のみ汗をかきます。猫は高所のほか、足場が非常に悪いところ、狭いところを移動して歩きます。そういった場所を移動する際に緊張状態から肉球が汗をかいて湿りますが、これによって滑り止めの効果を生み出します。
ですからねこちゃんの汗というのは「体温調節」のためではなく、緊張感や恐怖を感じた時に出ているということです。「緊張するくらいならそんな危なっかしいところ歩かなければ良いのにね!」って思いますが、猫ですからやりたいことはやるのでしょうね。
ヒゲはセンサー
「猫のヒゲを切ってしまうと歩けなくなってしまう」と言うのは少し言い過ぎですが、猫のヒゲは決してムダ毛ではありません。
ヒゲをむやみに切ってしまうと、猫は方向感覚を失って本来の俊敏さを失ってしまいます。ねこちゃんの顔をよく見ると、目の上、鼻の横、ほっぺた、あごの下の4箇所に太い毛が生えています。これは「触毛」と呼ばれるヒゲです。
猫のヒゲの先を線でつないでいくとねこちゃんの顔の上下左右に一定のサイズのフォルムができますよね。実は猫が開口部を通り抜けようとする時、このフォルムが幅を推測するのに役立っています。もしヒゲが何も感じなければ、安心して猫は歩くことができるのです。
ヒゲがあるからこそ、障害物との距離をつかみ、狭いところを歩くときにはバランスをとれたりもします。またヒゲは空気の流れを感じ、風に乗ってきた獲物の匂いや動きを感じるレーダーになったりもします。猫のヒゲを切ってしまうと歩けなくなってしまうわけではありませんが、猫はひげを切られると、一時的に能力を失ってしまう可能性はあるかもしれません。
猫のその他のバランスパフォーマンス

Yiannis Papadimitriou/shutterstock.com
猫のバランス感覚の良さを示す例は他にもたくさんあります。
木登り
猫は高い木にもスルスルと登っていきます。どうして木登りが上手なのかというと、あの鋭い爪をピッケルのように用い、木に引っ掛けてよじ登ることができるからです。
ある程度のところまで登ったらねこちゃんは不安定な枝の上でバランスを取りながらリラックスしたり、優越感を感じながら木の下にいるねこちゃんを眺めたりと楽しんでいます。
サーフィンもスケートボードもする猫がいる

createthis/shutterstock.com
中にはサーフィンやスケートボードをたしなむ超バランスの持ち主もいます。例えば以下の動画では「ディドガ」という名前の猫ちゃんが登場しますが、圧巻です。
https://m.youtube.com/watch?v=zNiL9Hv2V5Q
https://m.youtube.com/watch?v=YRbakPKgU5Y
動画を見れば分かるように、ディドガ見たところ普通の猫のようですが、犬に乗ったりスケートボードに乗ったり、泳いだり、水洗トイレで用を足したかと思ったら自分で水を流すなど、バランス感覚をまざまざと見せつける様々な特技を持っています。
もうバランス感覚を通り越してサーカス猫って感じです。ディドガはもともとドールウェットさんという飼い主に地元の動物保護施設から引き取られた猫でした。引き取られたディドガは、間もなく芸をするようになったそうです。
まずはスケートボードになんなく乗ってしまったそうですが、その後トレーニングを経て様々な事ができるようになったようです。
こんなに身体能力が優れているねこちゃんがいるとは驚きですよね。ディドガに関して書かれた記事によると、「ディドガは、生まれつき芸をするのが好きな猫だった」ようですが、バランス感覚ももともとずば抜けていたのかもしれません。
ディドガに関する情報はInstagram上でいろいろ見つけることができるので、興味がある人はぜひ探してみて下さい。そのバランスの良さを見ているとあっという間に時間がたってしまいのめり込んでしまいます。
まとめ
猫は他の哺乳類に比べて三半規管と前庭が発達しているため、抜群のバランス感覚をもっているといわれています。加えて、視覚からの情報、頚部筋肉、しなやかな体、肉球、しっぽ、ヒゲなど体のすべてのものがバランスを保つのに役立つ体になっています。
人間の場合はバランス感覚が悪くてちょっとしたところでもすぐつまづいてしまいます。猫のような身体能力があればきっと今よりもずっとケガや仕事でのケアレスミスも少なくなるのかもしれませんね。
今度愛猫と遊ぶときは、ディドガのように色々なことにチャレンジさせてみると楽しいかもしれません。きっと驚くような動きをしてくれるでしょう。
とはいえ猫の身体能力を過信しないことも重要です。バランスが良いだろうと思って、極端に高いところから落としたりなど危険な行動はとらせないでください。ディドガのような猫は特別ですし、プロのトレーナーがトレーニングしたのであそこまでのスーパーキャットになりました。
世の中にはバランス感覚の悪いどんくさいねこちゃんもたくさんいます。みんながみんな機敏な動きをするわけではないので注意しましょう。
あなたの愛猫ちゃんはバランス感覚の優れたねこちゃんですか?それとも少し動きが鈍いねこちゃんですか?いずれにしてもあなたにとっては愛すべきねこちゃんです。たくさんの愛情をかけて思いっきり愛してあげてください。
-
- 愛犬と一緒に出社する夢を実現した富士通『ドッグオフィス』に行ってみた!
- “愛犬と一緒に出社する” ワンちゃんを飼っている社会人なら憧れる人も多いのではないでしょうか。そんな夢のような取り組みを富士通は大手企業ながら実現してしまいました。富士通が愛犬家のためにどんな取り組みをしているのか新たに設立された【ドッグオフィス】を取材してきました!
- 犬の生活
-
- 【2023年版】東京都内の犬と入れる人気ドッグカフェ一覧をご紹介!【63店舗】
- 愛犬と一緒に楽しめる東京都内のドッグカフェを紹介しています。わんことのお出かけ中、乗り換えのついでに立ち寄るのにピッタリのお店や、遠くからでもわざわざ訪れたくなる魅力的で新しいカフェで愛犬と一緒にまったり過ごしましょう!
- 犬のお出かけ
-
- ミキ亜生(芸人)/第1回 「犬派だった僕が、3匹も猫を飼うなんて夢にも思ってなかったです」
- お笑いコンビ・ミキの亜生さんは、自身が保護した3匹の猫ちゃん「助六(メス)」「銀次郎(オス)」「藤(メス)」と生活をしています。芸人として活躍する傍らで、街で見つけた猫を保護し、里親を見つける活動を行っている亜生さんに、保護猫活動や猫たちとの生活についてインタビューしました。
- お笑いタレント
-
- ペット同伴できる会社がある!?『ペットフレンドリーオフィス』があるマース ジャパンに行ってきた!
- 「カルカン」「シーバ」等のペットフードや「スニッカーズ」「M&M'S」のお菓子でも知られているマース インコーポレイテッド。日本の拠点であるマース ジャパンでは「ペットフレンドリーオフィス」というペット同伴出社が可能な制度があるんです。
- 犬と暮らしたい
-
- 【2023年版】猫を飼っている芸能人・有名人を男女別にご紹介!
- “猫好き”を公言している芸能人もたくさんいますよね。テレビを見ると、ニャンコを飼っている芸能人も意外に多い気がします。そこで今回この記事では、猫ちゃんを買っているジャニーズや芸能人を男女別に10選ずつご紹介します。かわいい愛猫の写真にほっこり癒されること間違いなしです♪
- 猫と暮らしたい
- コメント
1
-
- 【2023年版】夏にピッタリ?!話題のライオンカットとは?猫へのメリットと危険について解説
- 暑い時期が近づいてくると、暑さ対策が話題になりますよね。夏の時期が近づくと、愛猫の被毛を短くカットしたいと思うかもしれません。最近ではその一環でライオンカットというものが流行っています。ここではライオンカットの方法やメリット、さらにその危険性などについても扱いたいと思います。
- 猫のお手入れ
-
- 【獣医師監修】猫に菜の花はNG?猫草代わりとして与えてもダメ?注意点やリスクを解説【2023年版】
- 春になると鮮やかな黄色の花を咲かせる菜の花。独特のほろ苦さと香りが魅力なことから鑑賞以外に食用としても人気の菜の花ですが、猫が食べても大丈夫なのでしょうか?この記事では猫に菜の花を食べさせる場合にどんな点に気を付けたらいいのかを解説します。また猫草代わりに菜の花を与える際に注意したい点も説明します。
- 猫の食べ物
-
- 【獣医師監修】猫にレンコンを与えても大丈夫?含有している栄養素や猫へのメリットをご紹介!【2023年版】
- 小鉢料理などで活躍するレンコンは、日本人にとってなじみの深い野菜の一つです。栄養素も豊富なので、愛猫にも与えようかどうか迷っている人も多いでしょう。でもレンコンは野菜なので、肉食の猫には与えても大丈夫なのか心配な人も多いはず。そこで今回は猫とレンコンの相性について調べてみました。
- 猫の食べ物
-
- 【2023年版】猫がゴロゴロ・クネクネ転がるのはなぜ?!理由や猫の心理を解説
- 猫は警戒心の高い動物のはずなのに床でゴロゴロ転がっていたり、仰向けで爆睡したり、へそ天状態でクネクネしたり、急所であるはずのお腹を丸出しにしたりすることがあります。そんな猫の行動には、本能に基づく理由やその姿を見せている相手に伝えたい気持ちが込められています。ここではそんな猫の心理をご紹介します。
- 猫の気持ち
mofmo掲示板
-
- 嫌がる爪切り、対策は??
- 爪きりを嫌がります。トリミングの時に爪を切ってもらいますが、大変嫌がるので、いつも長めです。 長めなのですぐに伸びてきているきがして、また切りに行く・・・費用も大変なので自分で切ろうかとも思いましたが、犬の爪は血管が通っているので、素人は切らないほうが無難ですかね??そもそも嫌がるから無理か・・・。
- コメント
我が家のトイプードルは、暇さえあれば肉球を舐めています。やめさせる方法はないでしょうか?
-
- 真夏のお散歩の対策教えてください!仕事の関係上、お昼にしか散歩できません。
- 仕事の関係上、お昼にしか散歩に行く時間がとれません。 飼い始めたばかりですが、夏の散歩がこんなにも負担がかかるなんて、想像もしませんでした。 夏の散歩対策おしえてください!!うちの子は、フレンチブルックの生後6か月です。
- コメント
日の沈んだ夜に散歩できたら夜に散歩したり、休みの日の朝にすると良いのですが それが不可能なら、犬の為の靴を履かせて 散歩すると火傷は回避出来ると思います。
-
- 今度ドックランデビューします!マナーをおしえてください!
- ドックラン特有のマナーってありますか?飼い主のわたしが、緊張してます。
- コメント
マナー?自由奔放に走り回らないように周囲の邪魔にならなければいいと思いますよ。証明書とかはもちろん必要ですけど、それはマナーとは違いますよね