猫の耳が「イカ耳」になるのはどんな時?耳から読み取れる猫の心理を解説

猫の耳が「イカ耳」になるのはどんな時?耳から読み取れる猫の心理を解説

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猫はよく、「何を考えているのか分からない動物」とか「常にポーカーフェイスの生き物」というイメージがありますが、実は耳の動きから猫の様々な感情を読み取れるということをご存知でしたか?今回は、猫の「イカ耳」について取り上げます。どんな時にイカ耳になるのか、その時の猫の心理について解説したいと思います。

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猫なのにイカ耳?

イカ耳になっている猫

Julia Pashkina/shutterstock.com

猫の感情表現で一番わかりやすいところといえば『しっぽ』かもしれません。また『鳴き声』からも怒っている、甘えているなどの猫の気分がわかります。では、猫の『耳』についてはどうでしょうか?実は猫の『耳』からもねこちゃんのさまざまな感情を読み取ることができるのです。

猫を飼っている人なら一度は愛猫ちゃんの『イカ耳』を見たことがあるのではないでしょうか?猫を飼ったことのない人からすると「何? 猫なのにイカ耳?」って思いますよね。今回はねこちゃんの『イカ耳』についてまとめてみました。猫を飼っている人はもちろん、これから猫を飼ってみたいと思っている人も、ねこちゃんが『イカ耳』をしている時の感情について知っておくのは良いことだと思います。ぜひ、参考にしてください。

イカ耳は外向きに立った耳のこと

猫の『イカ耳』とはねこちゃんの耳がピンッと張っていて外を向いている状態のことです。 主に耳が寝ている状態のことを指しますが、真後ろに倒れていたり、横に倒れていたりなど角度も色々あります。 しかし、倒れている時だけではなく、シュッと立っているイカ耳もあります。

まずは写真をご覧になると知らなかった方はイメージがつくと思います。 また、猫を飼っている方は「あ〜これこれ!うちの子もたまにやる〜」なんて思うのではないでしょうか。

猫 イカ耳

Ingus Kruklitis/shutterstock.com

写真を見て「イカ耳」のイメージがついたのではないでしょうか。名前の由来も、シルエットが「イカ」のように見えることから名付けられたのでしょう。

同義語として「飛行機耳」とも言われ、このまま後ろに倒して飛んでいきそうなくらい飛行に適した頭部になるので、そのようにも呼ばれています。

猫がイカ耳になる理由

気配を感じてイカ耳になる猫

atiger/shutterstock.com

不安な気持ち/警戒

イカ耳状態の時の猫の表情を見ると最も多いのは何かに「警戒」している時です。

元々野生で外敵を警戒して過ごしてきたため、猫は物音に敏感に反応します。そのずば抜けた聴覚をフル稼働させ外敵がいる方向、外敵の数、外敵との距離などを聴覚によって情報を集めて警戒態勢を取るのです。警戒しているとき、猫の耳が横を向いたり後ろに向いたりしているのは、わずかな音すら聞き逃さないよう集音機の役割を果たしているからなのです。

イカ耳は警戒態勢に入る前の不安な心の状態から発動します。この時はキョロキョロと周囲を見回すような仕草をすることもあります。危険をいち早く察知するために神経をとがらせているので、この状態の時に撫でたりすると、敵と認識され、威嚇されたり爪で引っかかれたり、噛みつかれたりなどの攻撃をしてくることも十分にあるので注意した方が良いでしょう。

ケンカのスイッチオン

猫同士のケンカのスイッチが入ってしまったら猫の耳はイカ耳になっているでしょう。相手猫に負けないように体の側面を相手に見せ、背中は弓なり、毛は逆立ち、しっぽはブンブン回してます。ご自宅の飼い猫ちゃんでなければ、こんな時には決して近づかないようにしてください。

何かの気配を察している

何かが気になって、その音を探そうとしている時もイカ耳になります。この時は「警戒」や「不安」、「恐怖」、「怒り」とは違った表情をしています。その時のイカ耳は完全に反り返っているのではなく、どちらかというと少し立ち上がり気味です。

「今まで聞いたことない音だけど、そんなに警戒するほどの音ではないみたい……」とか、「この足音、聞いたことあるけど誰の足音だったかな?」とか、その音源に対する恐怖心ではなく、その音を探り当てようとする好奇心のようなものです。

窓の外から聞こえる鳥のさえずりや、風で木々が揺れる音、かすかに聞こえる子どもの声や他の動物の鳴き声……。そのような音に関心を持ってイカ耳は発動するのです。

夢中になって興奮している

愛猫が一人遊びをしている時にも起こりうることですが、飼い主さんと遊んでいる時にも、イカ耳になることがあります。例えばねこじゃらしで遊んでいる時など、だんだんヒートアップして愛猫は飼い主さんとの遊びということを忘れて野生モードになってしまいます。

もうその時にはすでにイカ耳になっていることでしょう。単なるねこじゃらしの遊びが愛猫の持って生まれたハンターとしての本能に火を着けてしまったのでしょう。もう、愛猫は楽しくて楽しくて止まりません。

イカ耳姿の愛猫をいつまでも見ていたくて遊んでいたいのですが、ここまで来てしまったら、一旦遊びを中断して一呼吸おいてください。愛猫と言えども興奮しているねこちゃんは危険です。少し、落ち着かせてあげてください。

イライラ/不愉快/不機嫌

猫も人間同様にイライラして、不愉快になったり、不機嫌になったりします。猫にとってイカ耳はそんなときの表現方法でもあるのです。

では、猫にとってどのような時にイライラしたり、不愉快になったり、不機嫌になったりするのでしょうか。例えば、「いい子にお留守番していた時にはいつもおやつをくれるのに今日はくれない!」とか「最近、全然遊んでくれない!」などという不満が愛猫に溜まってきたらイカ耳になるかもしれません。

逆に、一人で静かにしていたいのに飼い主さんにしつこく撫でられたりした時など、イカ耳になっていたことなどはありませんか?イカ耳になっていなければそのままスキンシップを続けていても大丈夫ですが、もしイカ耳になっていて、表情が不機嫌そうならばそこでやめておいた方が良いでしょう。不必要なストレスになってしまいます。

甘えたい時

触られるのが嫌な時にイカ耳になるにもかかわらず、猫という生き物は「甘えたい時」にもイカ耳になってきます。どんな状況においてもイカ耳は可愛いのですが、甘えてくる時のイカ耳は特別に可愛いです。

甘えたい時はのどをゴロゴロと鳴らして体をスリスリしてきます。耳はイカ耳状態で撫でやすい状態になっています。このような時は少し時間をとって愛猫ちゃんの気持ちに応えてあげてください。

ところで猫のゴロゴロと喉を鳴らす音ですが、「飼い主さんがねこちゃんを撫でているから、ねこちゃんが癒されてゴロゴロと喉を鳴らしている」と思う人は多いでしょう。もちろんそれもその通りですが、この「ゴロゴロ音」によって飼い主さん自身が猫ちゃんに癒されているのです。

猫のゴロゴロ音の周波数は25〜150Hz(ヘルツ)とある研究では報告されています。人間の耳で聞き取れる周波数の範囲は約20〜20000Hzといわれているので、ゴロゴロ音はかなり低音の部類に入ることがわかります。この低周波は、副交感神経を優位にする働きがあり、不安を和らげたり、血圧を下げたり、ストレスをなだめ、考え方をポジティブな思考にしたりする効果があるといわれています。

実際、フランスでは「ゴロゴロセラピー」の効果が注目され医療現場に取り入れられています。「ゴロゴロセラピー」は免疫力や自然治癒力を高める副作用のない薬とまで言われています。

このような最高の癒しを愛猫のゴロゴロ音を聞くことによって、またキュートなイカ耳を撫でることによって飼い主さんは受けることができるのです。ねこちゃんのパワーってすごいですね。

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