「リビアヤマネコ」の由来や特徴、「イエネコ」との関係について

「リビアヤマネコ」の由来や特徴、「イエネコ」との関係について

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mofmo編集部

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あまり聞き慣れない名前の猫である「リビアヤマネコ」ですが、実は一般的に飼育されている「イエネコ」の先祖に当たる猫と言われています。今回は、私達にとって非常になじみ深い「イエネコ」のルーツを探る為に、リビアヤマネコについて由来や特徴、性格などについて調べました。

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あまり聞き慣れない名前の猫ちゃん「リビアヤマネコ」

リビアヤマネエコ

Edwin Godinho/shutterstock.com

あまり聞き慣れない名前の猫である「リビアヤマネコ」ですが、実は一般的に飼育されている「イエネコ」の先祖に当たる猫と言われています。

興味深い事に、リビアヤマネコからイエネコへの変化は、近年の様々な検証によって、科学的に解明されています。

DNAの解析によって、野生で獰猛な猫から、人間に懐くようになった、遺伝子上の変化が明らかにされるなんて、驚きの事実ではないでしょうか。

今回は、私達にとって非常になじみ深い「イエネコ」のルーツを探る為に、リビアヤマネコについて由来や特徴、性格などについて調べました。

また、リビアヤマネコとイエネコの関連性や、特性の違いなどについてもご紹介します。

「リビアヤマネコ」とは何か

リビアヤマネコ(学名:Felis silvestris lybica)は、ヤマネコ種の亜種の一つです。

(アフリカ近辺に多く生息している事から、「アフリカヤマネコ」と呼ばれる事もあります。)

因みに、亜種とは生物分類上の階級のことで、種のひとつ下の階級の事です。

種として独立させるほど大きな相違点は無くても、生物学的に違いの多い一群の生物を分類する際に用いられます。

ヤマネコにはたくさんの種類が存在します。 代表的なのは、ヤマネコ亜種に含まれている5種類です。

「ヨーロッパヤマネコ」、「ミナミアフリカヤマネコ」、「ステップヤマネコ」、「ハイイロネコ」、そして「リビアヤマネコ」です。

しかし、広い意味で考えると「ヤマネコ」とは、人間の生活圏とは完全に離れた森や島などに生息している、小型の猫科動物を全て指して用いられます。

実際、日本においても、沖縄県の西表島に生息している「イリオモテヤマネコ」や、長崎県対馬市に生息している「ツシマヤマネコ」などが存在しています。

リビアヤマネコの由来と、現在に至るまでの猫の歴史について

リビアヤマネコは、今から13万年以上前に、中東の「アナトリア」付近に生息していたと言われています。

人間と共に生活するようになった明確な時期は、はっきり分かっていません。

しかし、考古学上の発見によって、9500年前のキプロス島シルロカンボス遺跡から、人間と一緒に生活していたと思われる猫の遺骨が出土しています。

また、もう少し近年になると、今からおよそ4000年から5000年前のエジプトにおいて、神聖な生き物として猫が扱われていた事を、さまざまな文献が示しています。

当時のエジプトでは、ナイル川地域の肥沃な土地を用いて、穀物が盛んに作られており、大量の穀類の備蓄をネズミから守る為に、倉庫に猫を飼っていたと考えられています。

食物を守る大切な働きをしていたので、人間から尊ばれていました。

実際、エジプトの「Mostagedda(モスタゲッタ)」にある遺跡群には、人間の埋葬所もありますが、人間と遺体と一緒に猫が埋葬されており、この時代の人たちが猫と親密な関係にあったことを伺わせます。

その後、旅商人や船乗り達の手によって、猫は全世界に拡散して行きました。

日本においても、猫が広まったきっかけは、西暦6世紀半ばに仏教を布教する為に使わされた人と共に、中国から持ち込まれたと言われています。

仏教の大事な経典などの書物や、舟に積み込んだ食糧などをネズミから守る為に用いられていました。

日本においても、穀類などが害虫によって悩まされていた為、瞬く間に普及して行きました。

こうした背景からも明らかなように、リビアヤマネコが人間と一緒に暮らしはじめたきっかけは、作物などを食い荒らしてしまうネズミなどの害虫を駆除する目的があったと考えられています。

現代でも、田舎の古い家などで生活している多くの人は、ネズミなどを退治してくれることを期待して、猫を飼っているケースが多いので、猫の果たす役割は昔も今も変わっていないと言えます。

人間にとっては、大切な穀類などの食物を守る為に有用な存在であり、猫にとっても雨露をしのぐ事の出来る住居を提供してくれて、常に餌を手にする事ができる快適な環境で生活する事が出来るようになりました。

このように、双方にとってメリットのある共存関係によって、人間と猫は一緒に生活するようになりました。

次第に、その可愛らしい外見と、人間の心を癒してくれる仕草で、単なる害虫駆除の目的だけでなく、愛玩用として飼育されるようになりました。

リビアヤマネコの生息地について

リビアヤマネコは、主に北アフリカ沿岸部や中央アフリカ、イラン・イラクなどの中近東、カスピ海沿岸、アラビア半島、また、アラル海周辺を含む西アジアに生息しています。

基本的な生息環境は、半砂漠から熱帯雨林です。

かつて生息していた「メソポタミア」や「エジプト」もチグリス・ユーフラテス川やナイル川などの河川が近くにあり、湿潤な環境であったと思われます。

リビアヤマネコの特徴について

リビアヤマネエコ

Edwin Godinho/shutterstock.com

リビアヤマネコの平均的な体長は、50 cmから70cm程度です。 体型は中型で、イエネコよりも少し大きめの体格をしています。

体重は成長段階によっても大きく異なりますが、一般的なリビアヤマネコの平均体重は3kgから6.5kgです。

被毛の色は茶色いカラーをしている場合が多く、尻尾には、黒い輪のような模様があります。 体にも縞模様があり、日本猫の「茶トラ」に似ている外見をしています。

熱い地域が原産の猫なので、当然ですが、被毛は短毛種のみです。 脚が長く、全体として細身でスラッとした印象を感じさせる猫です。

高い環境適応能力を持っていて、砂漠に近い過酷な環境から、熱帯雨林に至るまで、様々な生活環境でも生き抜くことが出来ます。 また、野生種なので、筋肉も非常に発達しています。

2メートル以上の跳躍もラクラクこなし、高い場所に飛び乗る事も簡単に出来ます。

リビアヤマネコの出産期間は、56日から69日間です。基本的な出産時期は雨季で、一度の出産で2頭から6頭出産します。

親猫は、およそ半年の間は子猫のそばを離れず、面倒を見ます。1年前後で親離れをし、成猫として一人前の猫になります。

野生の猫なので、「ネズミ」や「ウサギ」などの小さな哺乳類から、「トカゲ」や「ヘビ」などの爬虫類に至るまで、様々な生き物を捕獲します。 また、昆虫や果物も捕食します。

ときどき、桃やスイカなどのフルーツを好んで食べる、変わった嗜好の猫がいますが、もしかしたら、祖先であるリビアヤマネコが果物を食べていた習慣の名残なのかもしれません。

リビアヤマネコの性格について

リビアヤマネコは、どう猛な一面があり、とても野性的です。 まさに、野生の肉食獣という性格をしています。

人間になれる事は少なく、珍獣専門のペットショップにおいて、リビアヤマネコの世話を担当していたスタッフの話では、「視界に入るとかごの中から飛びかかってきたり、終始威嚇していた」と言う事です。

しかし、人懐っこい性格を示す事もあります。

実際、5種のヤマネコのうち、唯一人間が手なづける事が出来たのが、リビアヤマネコでした。

他のヤマネコは、仮に生まれた時から人間が育てても、人間に懐く事は無く、関係性を築くことが難しいようです。

その点、リビアヤマネコだけが、人が育てる事に問題がなく、人間に対して恐怖心を抱くこと無く共生する事が可能でした。

この点が、長らくリビアヤマネコがイエネコの祖先であると言われてきた所以です。

しかし、詳しくは後でご紹介しますが、現在は科学的な裏付けによって、リビアヤマネコがイエネコの唯一の先祖である事が実証されています。

食欲は、普通のイエネコと大きな違いはありません。 リビアヤマネコは非常に賢く、脳もイエネコより大きいとされています。

過酷な野生の環境で生活していく為には、高い知能が不可欠なのかもしれません。

現代においても、水が嫌いな猫は多くいますが、これはリビアヤマネコの性格を反映していると考えられています。

リビアヤマネコは砂漠のような環境にも適応した為、水と接する機会が少なく、その時の名残だと言われています。

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4 名無しさん
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リビアヤマネコといえば、ムツゴロウさんも触れ合っていましたね。子猫でも威嚇していましたので、いかに彼らの獰猛性が伺えました。指を噛ませて慣らしていましたので、少しずつ距離を縮めていくことが重要でしょうね。

 

3 名無しさん
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失礼に当たるかもしれませんが、トップの画像はリビアヤマネコではなく、ヨーロッパヤマネコのように思います。リビアヤマネコにしては、毛が長めです

2 名無しさん
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リビアヤマネコは野生種なので、筋肉も非常に発達しているのが特徴ですよね。性格は大変獰猛で、人間に慣れることはほとんどないというので飼い猫には向いてないかもしれませんね。ただ、中には懐く猫もいるかもしれません。

1 名無しさん
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リビアヤマネコという猫ちゃんがいるなんて、このサイトで見るまで知りませんでした。しかもその歴史は古く、今から13万年も前から中東に生息していたから驚きました。この他にも、昔からいるけどしらていない猫がたくさんいそう。