猫が窓の外をよく見るのは何故?意外な理由と室内飼いネコとの接し方を解説!

猫が窓の外をよく見るのは何故?意外な理由と室内飼いネコとの接し方を解説!

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室内に飼われている猫が外を見ている様子を見たことがあるでしょうか?外を歩いていると、ふと猫が外の様子をずっと見続けている姿をよく見かけるものです。そこで今回はなぜ猫はよく外を見ているのかというテーマについて説明していきたいと思います。また外に出す場合のリスクについても解説したいと思います。

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猫は窓の外を見るのが好き

窓の外を眺めている猫

lkoimages/shutterstock.com

室内に飼われている猫が外を見ている様子を見たことがあるでしょうか?外を歩いていると、ふと猫が外の様子をずっと見続けている姿をよく見かけるものです。

猫が窓の外を眺める時間はどれくらいなのでしょうか?猫によって時間は異なることでしょう。しかし猫が外を眺めている時間についての面白い研究報告があります。

研究者のMelissa Shyan-Norwaltの調査結果によると、577匹の猫を調査した結果、窓の外を眺めている時間は、一日5時間程度だったようです。なんと猫の約16%が窓の外を一日5時間以上見ていました。猫は本当に窓の外を眺めるのが好きなんですね。

ところで外を眺めている猫を見ていると、飼い主としては「猫が外に出たいと思っているのではないだろうか?」と心配になるかもしれません。「外に出した方が良いのだろうか」と不安に感じることもあることでしょう。

そこで今回は猫が外を見ている理由には何が挙げられるのか説明していきたいと思います。

縄張り意識があるので監視している

猫が窓の外を見ている理由の一つは、猫は「縄張り意識」が高いことが挙げられます。

猫は元々、縄張りを大切にする動物です。屋外で生活している野良猫の場合、家の中で生活している室内猫よりも、縄張り意識が高いと言えるでしょう。

屋外で生活している野良猫が縄張りを侵入する別の猫に対して、「フー!」と毛を逆立てて怒っている様子を見たことがあるのではないでしょうか?「家の中にいる猫も野良猫のように縄張り意識があるのだろうか?」と思うかもしれません。

しかし、家の中で生活している猫であっても、小さい頃から家の中で過ごしている場所が自分の「縄張りだ」、という認識が見られるようです。そのため家の中に別の動物がやってこないか、敵が侵入しないか、窓からじっと見張っているのです。

また家の中で飼われている猫は、自分の縄張りに異常が見られないか、定期的に監視をしています。家の中をあちこち歩き回っている猫の様子を見ることがあると思いますが、ただ気ままに歩き回っているわけではありません。猫があちこち歩き回っているのは、家の中に敵が入ってこないように見張っているのもその理由と考えられます。

もし猫が監視している最中に知らない動物や人間が現れた場合、警戒を強めることになります。逆に「知らない動物や人間が自分のテリトリーに入ってこなかった場合、猫は自分のテリトリーを守り切った」と安心した表情をします。このように、窓の外を見ている理由の一つは、縄張りを意識して自分のテリトリーを監視しているからです。

景色や音からリラックス効果を得ている

猫は後述するように動体視力や聴力が優れています。そのため窓から外を眺めることによって様々な外部からの刺激を受けています。例えば外の景色を見たり、色々な音を聞くことができます。窓から外にいる遠くにいる鳥や虫の音を聞いたり、それら虫や鳥の姿を見ることができます。

また窓の外の車が通る音や人間が行き交う音を聞いたり、雨の降る音、雪の降る音、風が吹いている音なども聞くことでしょう。車や人間の姿を見たり、天候によっては雨や雪を見たりすることもできます。

そういった外部からの音や視覚情報を受けることで、猫はリラックスした時間を過ごし、ストレスを解消することができると考えられます。

人間もボーっとゆっくり外を眺めたりするとリラックスすることがありますよね。同じように猫も窓の外を眺めることによってリラックス効果を感じているのかもしれません。

体の健康のため

猫は窓の外を眺めることによって、というより窓際にいることによって紫外線を浴びることができます。「紫外線を浴びることと猫の健康とどんな関係があるんだろう、逆に体に悪そう」と思う人もいることでしょう。

でも実は猫にとって紫外線は敵ではありません。むしろ紫外線を浴びることによって猫はビタミンDを合成することが可能です。

どのようにしてビタミンDを合成することができるのでしょうか?プロセスはこうです。まず太陽の紫外線を浴びます。そしてその部分の毛づくろいをします。そうすると口からビタミンDを取り入れることができます。体全体をなめる猫ならではの健康法といったところでしょうか。

それだけではありません。窓の外を眺めることによって日光浴をすると、猫の体の血行が良くなります。体の血行が良くなることにより内臓の動きが良くなります。また日光浴をすることによって毛の水分を蒸発させ、皮膚病を予防することも可能です。

このように太陽の光を浴びることによって外側と内側から健康を保っているんです。人間の場合、日光浴は皮膚がんやシミのリスクをあげるからと敬遠される傾向がありますが、猫は逆なんですね。

安全確保のため?

猫は「自分にとって安全であり、安心な場所をあきらめずに探す動物」と言われています。窓際の場所は、猫にとっていつでも周りを見回すことが可能なエリアです。また猫にとって比較的安全な場所でもあります。

そのため猫にとって窓際というのはくつろげる環境と言えます。窓のそばであれば危険に遭遇した時でもすぐに逃げられると考えるのかもしれません。

猫の視力はどれくらい?

猫が外を見る理由について見てきましたが、せっかくなので猫の視力に関する豆知識も紹介しておきましょう。

猫は大きな目をしています。他の動物と比較しても目は大きい方です。瞳孔は人間の3倍ほどの大きさもあると考えられます。猫の瞳孔は夜行性の動物によく見られる縦長の形をしています。

猫は私たち人間よりも、視力が良いように思うかもしれません。なぜなら、猫は小さなものが動けばそれを瞬時に捕まえようとしたり追いかけようとするからです。しかし驚かれるかもしれませんが、実は猫の視力は人間の視力よりも低いと言われています。

猫の視力は私たち人間の視力の0.3ほどになり、人間の視力の十分の一くらいのようです。そのため猫が動物や人をきちんと識別できるのは約10m先ということになります。また猫の視力の解像度も低いと言われており、動いていないものはぼんやりと見える程度のようです。

また猫は赤色や緑色を識別できず、黒い色のように見えると言われています。猫は犬と同様、錐体視細胞(光刺激を吸収し、電気信号へと変換する役割を持つ)が2種類しかないため、青色と黄色しか見えていないという研究結果があります。

しかし猫の瞳孔は人間の瞳孔の3倍ほど大きくなることができるので、光の感度が6倍以上になります。そのため光が少なくても猫にとってはある程度視覚情報を得ることが可能です。

猫の瞳孔は、猫の感情によって大きさが変化することがあります。

例えば猫が関心があるものや、興奮するようなことがあるならば、猫の目の瞳孔が大きく開いたりします。猫の視力は低いと言われていますが、動体視力は「1秒間に0.4センチ」という微細な動きを感知できるほど優れています。

これはわたしたち人間の4倍の動体視力です。猫は小さな虫の動きや、鳥が遠くを跳んでいる動きなども瞬時に捉えることが可能なのです。

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