ソーセージやハムを猫に与えても良い?猫の体に与える影響について詳しく解説!

ソーセージやハムを猫に与えても良い?猫の体に与える影響について詳しく解説!

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どの家庭でもテーブルに上る機会が多いであろうソーセージやハムですが、人間が食べるものを猫に与えても問題ないでしょうか?ソーセージやハムにはどんな成分が含まれているのでしょうか。食べさせることで健康に何らかの影響を与えてしまうのでしょうか。この記事ではそうした点を解説していきます!

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人間用のソーセージやハムが猫の健康に及ぼす影響について

肥満の猫

Dennis van de Water/shutterstock.com

人間用のソーセージやハムを猫が食べたとしても、すぐに体に何らかの中毒症状などが表れるわけではありません。

しかし、もし食べさせ続けた場合、猫の体や健康にどんな影響を与えてしまうことになるでしょうか。

■その① 腎臓病や心臓病など内臓系に負担がかかる

先ほども少し取り上げたように、ソーセージやハムといった加工食品は塩分がたくさん含まれているため、過剰に摂取することで猫の腎臓や心臓に負担をかけてしまうことになります。

もともと猫は腎臓に負担がかかりやすい体質です。それは「汗をかかない」という猫の体の特徴にあります。そうした猫に、人間用の塩分がいっぱいのソーセージやハムを食べさせ続けたらどうなってしまうでしょうか。

猫は体内にどんどん溜まっていく塩分(ナトリウム)を排出しようとして、腎臓をいっぱい働かせ続けないといけなくなります。そうなると腎臓や心臓に大きな負担がかかってしまいます。

膀胱炎や腎炎にかかってしまう恐れもありますし、不整脈や頻脈などを起こしてしまうリスクも高まるのです。

腎臓や心臓への負担は、高血圧症や高カリウム血症を起こして最悪の場合命を落とす危険もありますから、特に注意しなければなりません。

■その② 肥満になりやすい

ソーセージやハムの成分を見ていただいてお分かりいただけたと思いますが、ソーセージもハムも脂質がかなり高いです。肉で作られていることを考えれば当然のことですが、人間用のものは特に脂質の割合が高く作られています。

そうした脂質の高いソーセージやハムを与えすぎてしまうと、それは猫の肥満につながります。肥満になるとどんな悪影響があるでしょうか。

体重が重すぎることで、足や腰に負担がかかっていきます。その結果、関節やじん帯、椎間板などを痛めてしまうことにつながるかもしれません。

また体重が重いということは、それだけ筋肉に血液を送る働きをしている心臓に負担をかけることにつながります。

他にも首周りに脂肪がつくことで気道が圧迫され、呼吸器系に負担をかけてしまったり、糖尿病にかかってしまったりするなどの弊害が生じてしまう可能性もあるため、与え過ぎないように注意しましょう。

■その③ アレルギー症状を引き起こす可能性

ソーセージやハムに限らないことですが、何らかの食材がアレルギー症状を引き起こす可能性もあります。それは個々の猫によって違います。

もし初めて食べさせる食材の場合は、与えた後に何らかの変化が起きていないかどうか、しばらく様子を見守るようにしてあげましょう。食べさせた後に一緒にそばにいて様子を観察できない場合は、別の時間に余裕がある機会にずらすほうが賢明です。

また、すぐにアレルギー反応を引き起こさないとしても、過剰に食べさせ過ぎることで体内に蓄積されたものがアレルギー反応として出てくる場合もあります。

特にソーセージやハムなどの加工品にはたくさんの人口調味料も使われており、そうした体に良くない物質が体内にどんどん蓄積されると、それがアレルギー症状となって出てくることもあるかもしれません。

食品のアレルギー症状として見られる特徴には、下記のような症状があります。

・下痢や嘔吐をする ・皮膚にかゆみ反応が出ている ・元気がなく、ぐったりしている ・目が充血している

もしソーセージやハムを食べた後にこれらの症状が見られるようなら、アレルギー症状の可能性がありますので、獣医師に連絡を取り相談するようにしてください。

「いつ、どれくらいの量のソーセージやハムを食べたのか。現在どんな症状が見られているか」を正確に記憶しておき、獣医師に伝えることが適切な処置につながっていきます。

そして、もしほんの少しでもアレルギー反応が見られたなら、その食材は今後絶対に食べさせないほうが良いでしょう。

■その④ 消化不良を起こしやすい

ソーセージやハムを口にした後に猫に下痢や嘔吐の症状が見られたら、それは「消化不良を起こした」可能性もあります。

ソーセージは腸詰めされているものですし、ソーセージもハムも消化の良い食材ではありません。

しかも猫は食べ物を丸飲みしてしまう時がありますから、そうした消化の良くないものによって胃腸障害を引き起こし、下痢や嘔吐してしまうこともあります。

もし与える時には、なるべく小さいサイズにカットして与えた方が胃腸への負担を減らすことにもつながると言えるでしょう。

■その⑤ ガンにかかるリスクを高めるかもしれない

すべてのソーセージやハムがそうだとは言い切れませんが、使用されている人口調味料や添加物の中には発がん性のリスクを高める物質もあります。

世界保健機関(WHO)傘下の「国際がん研究機関」(IARC)の研究結果によると、ハムやソーセージ、ベーコンといった加工肉は、発がん性があるという化学根拠が最も高いグループ1に分けることができる、という内容が発表されました。

実際に、「ハムやソーセージなどの加工肉を毎日50gずつ食べ続けると、大腸がんのリスクは18%増す」ということが言われています。大腸がんだけでなく、胃がんやすい臓がん、前立腺がんとの関係も指摘されているようです。

もちろんこれは私たち人間に当てはまる研究結果ですから、猫にとっても同じようにガンのリスクが生じるかは分かりませんが、もしかするとリスクを高めるかもしれないと分かっている食材をわざわざ食べさせなくても良いような気がします。

ソーセージやハムをあげたいなら

鶏胸肉

Tanya Sid/shutterstock.com

猫がどうしてもソーセージやハムを食べたがるなら、「人間用の」ではなく「猫用の」ソーセージやハムも販売されていますから、そうしたものを買っておやつ程度に与えるようにしましょう。

そうした猫用のソーセージやハムは猫の健康や体重を考えて塩分調整されていますし、無添加のものもあるので、適度におやつとして与えれば猫も喜びます。

また、鶏むね肉などを使って手作りでハムを作ることもできます。簡単に作れるレシピが掲載されていたのでご紹介します。

<材料> ・鶏むね肉1/2枚 ・プレーンヨーグルト大さじ1

<作り方> ①鶏むね肉についている、余分な皮や脂を取り除き、観音開きにする。(綿棒などを使って伸ばす)

②ヨーグルトを肉にまぶし、10分程度おく。(この工程は無くても良い。ヨーグルトを使用しなくても良い、とのこと)

③ヨーグルトを軽く拭き取り、ラップの上に肉を乗せて巻く。ラップが破れないように、2,3枚重ねて巻き、左右をねじって輪ゴムなどでしっかり留める。

④鍋にお湯を沸かし、沸騰したら③を入れ、中火で7,8分煮る。

⑤冷めたら猫の食べやすい大きさに切り分けて完成☆

これならお肉好きな猫ちゃんも大満足して食べてくれそうですし、塩分も入っていないので安心してあげられますね♪鶏むね肉なら脂肪分も少なく、それでいて高たんぱくな食材なので、愛猫の健康にも良さそうです。ぜひ一度作ってみてください。

まとめ

キャットフードを食べる猫

Africa Studio/shutterstock.com

私たち人間が食べるために作られているソーセージやハムなどの加工品は、猫にとっては塩分量も脂質も多いため、過剰に摂取し続けたり少しの量であっても食べ続けたりするなら、健康に良くない影響を与えてしまう可能性があります。

基本的に、猫には人間が食べる食材を与える必要はありません。猫用のキャットフードは、総合栄養食として猫が必要とする栄養がバランスよく配合されて作られていますから、それを食べるだけで十分なのです。

ソーセージやハムは腎臓や心臓に負担を与えたり肥満になったり、消化不良を起こしたりすることにつながりかねないので、たとえ猫が欲しがるとしてもあげない方が良い食べ物と言えるでしょう。

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