猫に恥ずかしいっていう感情はある?猫にある感情とない感情をそれぞれ解説

猫に恥ずかしいっていう感情はある?猫にある感情とない感情をそれぞれ解説

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猫は一般的に「自分勝手でマイペースな動物」というイメージを持たれていますが、実はとても感情豊かな動物です。そこで今回は、愛猫家や専門家の間でも意見が分かれている「猫に恥ずかしいという感情はあるのか?ないのか?」について取り上げたいと思います。また猫にある感情とない感情についても紹介したいと思います。

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はじめに

猫はよく「ポーカーフェイスで何を考えているか分からない生き物」と言われることがありますが、実はとても感情豊かな動物です。

すでに猫を飼っている方は、愛猫と一緒に暮らすことで猫にも感情があることを実感しておられるのではないでしょうか?

専門家によると、猫は喜怒哀楽があることはもちろん、不安や心配、そして恥ずかしいという感情まであると言われています。

猫の恥ずかしい感情とは、どのようなものなのでしょうか?今回は、猫の恥ずかしい感情について詳しく解説したいと思います。

猫について知っておきたいこと

ドアを開けようと狙っている猫

Stefano Garau/shutterstock.com

猫は一般的に「ひとりでいることを好み、自分勝手で、気ままな性格をしているマイペースな動物」というイメージを持たれています。

身近なペットである犬ともよく比較されがちですが、犬よりも冷たい印象を持たれているのは事実です。

猫の性格って?

猫の性格は、基本的に自己中心的です。そのため、誰かから束縛されることを苦手としています。束縛を苦手とする理由として野生時代に、猫は単独で行動し狩りをする必要があったため、自分の問題は自分で解決するという性質が残されているからだとされています。

また、猫の脳の構造はわたしたち人間と90%類似しており、犬の2倍以上複雑な構造をしていると言われています。つまり、猫の”大脳皮質”がとても発達しているので、賢い動物なのです。

大脳皮質では知覚や思考、記憶などを司る部位なので、頭がいいことはもちろん、同時にさまざまな感情をもつ動物でもあります。そのため、猫はとても感情が豊かな動物なのです。

猫の記憶力って?

わたしたち人間の脳と類似している大脳皮質を持つ猫は、短期能力が人間の20倍も優れていると言われています。その記憶から情報処理をし、人間の行動をよく観察して学習し、自分の行動に再現する能力を備えています。

例えば、飼い主さんがドアのレバーを下げてドア開けている行動をよく観察している猫は、自分の体重をドアのレバーにかければドアが開くと学ぶことができるそうです。

さらに、記憶力の能力を備えている猫は、自分が経験した嫌な思いや怖い経験などもしっかり覚えており、それがトラウマになることもあるようです。ですから、飼い主さんは猫の記憶力を考慮にいれ、生活環境を整えることはとても大切です。

猫に「恥ずかしい」感情はあるの?

テーブルの下に隠れる猫

Osaze Cuomo/shutterstock.com

猫は自分の失敗を認識することができる動物です。そのため、失敗するとそれを誤魔化して、気を紛らわそうとして急に毛づくろいをすることがあります。

これは「転位行動」と呼ばれる、人間でいえば「恥ずかしい」という行動のひとつです。

しかし、猫の恥ずかしいという感情は、飼い主さんによって「ある!」という意見もあれば、「ない!」という意見もあり、人それぞれ感じ方は異なるようです。この意見は、専門家の間でも分かれています。では、それぞれの対立する意見をみてみましょう。

猫に恥ずかしい感情は「ない!」派の意見

自分の体の毛づくろいをする猫

Fayzulin Serg/shutterstock.com

猫に恥ずかしい感情はない!と主張する派には、次のような意見があります。

猫は人目を気にしない動物

猫は人目を気にしない動物なので、何か失敗をしたとしても恥ずかしいというきもちはない、という意見があります。

「失敗しちゃった・・」くらいにしか考えていない

猫を観察していると、猫も失敗をすることがよくあります。例えばジャンプを失敗して、勢い余り落ちてしまうことはよくあります。

こんな場合、人間なら周囲の目を気にして”恥ずかしい・・”という感情が芽生えますが、猫は”失敗しちゃったよ~”ぐらいのきもちしかないのでは、という意見があります。

誤魔化しているのは転位行動

”猫が失敗したとき誤魔化すような行動をするのは、恥ずかしい感情のあらわれなのでは?”という意見に対し、反対派は、それは「転位行動」であるとしています。

失敗したことで軽くストレスを感じた猫が、それを解消するために毛づくろいなどをして心を落ち着かせているだけで、恥ずかしい感情はない、というのが反対派の意見のようです。

猫の感情には限界がある

また、猫の感情は人間の1歳半くらいしかないので、恥ずかしい感情はないという意見があります。

人間の場合、その後成長を続け2~3歳頃になると、成長とともに恥ずかしいという感情が芽生えてきます。しかし、猫は人間のように成長しないので、恥ずかしいという感情はないだろう、と主張しているのです。

猫に恥ずかしい感情は「ある!」派の意見

手で顔を隠す猫

Ivan Olianto/shutterstock.com

では、猫には恥ずかしい感情が「ある!」と主張する派には、どのような意見があるのでしょうか?

猫が恥ずかしいと感じていない確証は何もない!

人間の場合、恥ずかしいと感じる時や何か失敗してしまった時、周囲の目が気になり、それを考えるだけでも恥ずかしくなってきます。周りをすぐにキョロキョロと確認し、誰もいないとホッとするのではないでしょうか?一方、誰かに目撃されてしまったことに気づくと、恥ずかさのあまり顔が思わず赤くなってしまいます。

しかし猫の場合、顔が被毛で覆われているので気持ちや感情が人間のようにはっきりあらわれていません。ですから、猫も人間のように恥ずかしさを感じているのか、それとも感じていないのかを確証することはできないと主張しています。

恥ずかしい気持ちから誤魔化している

猫は、さまざまな仕草や行動で自分の気持ちや感情を表現しています。例えば、猫が何か失敗した後、毛づくろいをしたり、爪とぎをするのは、恥ずかしい気持ちを誤魔化すためだという意見が挙げられています。

猫の脳の構造は人間の脳と90%同じ

上記でも触れたように、人間の脳と猫の脳の構造は、約90%も類似しています。つまり、猫も人間のように複雑で豊富な感情を持っているということです。

そのため、猫には恥ずかしい感情があるという意見を主張しています。

恥ずかしそうに見える

猫と一緒に暮らしていると、愛猫が恥ずかしいと感じているようなシーンに出くわすことがあるかもしれません。

飼い主さんから見ると、愛猫が恥ずかしそうにしているように見えても、実際に恥ずかしいのかどうかは、猫にしか分からないのが事実です。しかし、猫が恥ずかしいと感じているようにしか思えない!とい意見が多く見られます。

恥ずかしい以外にも猫にあるかないか分からない感情

飼い主の顔を見つめる猫

Katerina Maksymenko/shutterstock.com

「恥ずかしい」という感情以外にも、猫にあるかないか分からない感情がいくつかあります。恥ずかしい感情同様、飼い主さんによって「ある!」という意見もあれば、「ない!」という意見もあります。

みなさんは以下の感情について、どのように思われますか?

やきもちを焼く感情

猫にやきもちを焼く感情はあると思いますか?

例えば、多頭飼いをしている家庭の場合、「あの子はいつも可愛がってもらっている・・」と複雑な気持ちを抱き、飼い主さんとその子の間に割り込んでくる子もいます。

やきもちを焼いてみせる行動とも言えますし、ただその子がうらやましいと思って近づいてきているのかもしれません。

みなさんはどちらだと思いますか?

反省する感情

猫は飼い主さんに叱られると、シュンとした表情を見せることがありますが、本当に反省しているのでしょうか?

反省しているという意見もあれば、怒られたことにショックを受けているという意見もあり、飼い主さんによって意見は異なっています

猫は嫌な思いをしたことをしっかり記憶しているため、それを繰り返すことはしませんが、反省していると確証するものはありません。

なぐさめる感情

飼い主さんが悲しんでいたり、泣いていたりすると、そばにぴったりくっついてまるで慰めてくれるような行動をとる猫がいます。

これはいつもの違う飼い主さんの異変を感じ、不安に思っている感情だという意見もあれば、慰めているという意見もあります。

かばう感情

猫のそばで子どもを叱ったり、叩いたりするマネをすると、猫が間に入ってかばうような行動をします。そのため、猫にかばう感情があるのではないか、という意見を主張している方もいますし、そうではないとの反対派の意見も見られます。

猫に無い感情はあるの?

窓の外を眺める猫の後ろ姿

Claudia Paulussen/shutterstock.com

人間の脳と類似している猫の脳ですが、わたしたち人間にとって当たり前の感情でも猫にはない感情もあります。猫社会で生きていくために必要でない感情には、次のものがあります。

対抗心

猫には、対抗心の感情はないと言われています。新入りの猫やよそ猫に対して威嚇行動をみせ、まるで対抗しているように感じることもありますが、ただ縄張り意識から戦っているだけであり、対抗心はありません。

自尊心

猫がツンとしている姿や仕草をみると”自尊心の塊・・”と感じてしまいがちですが、猫には自己認識能力はありません。ですから、自尊心という感情もありません

なつかしさ

猫には昔を振り返って、懐かしむという感情はありません。愛猫がお天気のいい日に窓の外を見つめている姿は、まるで昔を思い出して懐かしさに浸っているように感じますよね。でも実際は、ただ単に外を見つめて刺激を求めているだけと言えるでしょう。

悲しい

猫は感情に浸ることがないので、悲しいという感情はないと言われていますが、寂しいという感情はあります。

例えば、同居していた猫が亡くなったりすると寂しさを感じ元気がなくなることもあるようです。しかしこれは悲しいという感情ではありません。

人に合わせる

飼い猫の場合、野生の習性が薄れているため、飼い主さんの生活パターンに合わせて行動している子がほとんどです。

しかし、基本的に猫は自分の本能に従って生きている動物なので、飼い主さんと同じ寝室で夜寝ているとしても、夜中に運動したくなったら本能のままに活発に動き始めることがあります。つまり、飼い主さんに合わせるよりも、自分の本能を一番に守って動いているということです。

仲間に加わりたい

猫はそもそも、単独行動を好む生き物です。そのため、グループで行動するなど仲間に入りたい、というきもちはありません。

もしそのような仕草をみせるなら、それは寂しい感情や甘えの感情と言えるでしょう。

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