猫の口元の名称は?役割やひげの構造について徹底解説!

猫の口元の名称は?役割やひげの構造について徹底解説!

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猫の口元はぷっくりとしていますが、この部分は「ひげ袋」と呼ばれることがあります。しかし、正式には何と呼ぶのでしょうか。今回は猫の口元の正式名称や構造に迫りたいと思います。猫の口元が好きな方はぜひ参考にしてください。

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猫の口元の名称は?

カメラを見つめるかわいい猫

Sonsedska Yuliia/shutterstock.com

猫の口元って、ぷっくりとしていてかわいいですよね。このぷっくりとした膨らみの部分は、「ひげ袋」と呼ばれることがあります。しかし、正式には何と呼ぶのでしょうか。正式には、「Whisker Pad」(ウイスカーパッド)という名称です。

ウイスカーという言葉には、猫やネズミなどの「頬ひげ」という意味があります。パッドには、詰め物や枕といった意味があります。ひげ袋には頬ひげが詰まっていますので、頬ひげが詰まっている部位という意味で、ウイスカーパッドと名付けられたのではないかと考えられます。

ウイスカーパッドと似たような用語として、「ウイスカーブレイク」という用語もあります。この、ウイスカーブレイクは、ウイスカーパッドとは異なり、頬との間のくぼみのことを表わしています。

「マズル」との違いは?

ウイスカーパッドは「マズル」とは異なります。マズルとは、動物の鼻先から奥歯あたりまでを指す名称です。そのため、鼻や口元の周辺を指したい場合に使われます。馬とか犬など鼻口部がせり出している動物の口元に用いられることが多いのですが、猫の鼻口部もマズルと呼ぶことができます。

猫のマズルには、鼻先の毛の生えていない部分、鼻の下のひげが生えて膨らんでいる部分、その下の頬の中のくぼみ、あごが含まれることになります。馬や犬と比べると、猫のマズルの範囲は狭いと考えられるでしょう。

ウイスカーパッドはあまり知られていない?

実際のところ、ウイスカーパッドという言葉は、多くの方に知られているわけではありません。そのため実用度はそれほど高くはないようです。それで一応、正式名称はきちんとおさえておきつつも、仲間と話をする時には、「ひげ袋」とか「鼻タブ」と言った呼び名を使っていれば良いでしょう。その方が通じやすいかもしれません。

ウイスカーパッド、「ひげ袋」が好きという方も多いのではないかと思います。ところで、この「ひげ袋」にはどんな役割があるのでしょうか。膨らむ理由は何でしょうか。

猫のひげ袋が果たす役割とは

ブルーの目が特徴の猫

Esin Deniz/shutterstock.com

猫のひげ袋は、大事な役割を果たすひげを支える役割があります。ひげを守る大事な部分です。猫にとっては生活して行くのに大切な体の一部ですので、しっかりと支えて抜けないようにする必要があります。ひげにはどんな大事な役割があるでしょうか。

猫のひげの働き

猫のひげは空気の流れを察知する働きをします。ひげによって、狭い場所を通れるかどうか確認することが可能です。ひげがあれば、暗い場所でも歩くことができます。

ひげによって、風速や風向きもわかります。猫の体のまわりの毛よりも、ひげの方が2倍ほどの太さがあります。そして、3倍ほども深い所から生えています。深さがかなり深いので、それだけ、ひげは神経に近いと考えられます。

そのため、ひげは敏感な部分です。瞬時にまわりを察知することができます。猫は、上半分のひげと下半分のひげを別々に動かすこともできます。ひげを通っている神経を刺激すると猫は嫌がりますので、できるだけ触らない方が良いでしょう。

このように、猫のひげは、通れるかどうかを察知するセンサーの役割を果たしたり、平衡感覚を保つためにも、大切な役割を果たしています。

猫のひげの状態によって、次のような状態を表わすとも考えられています。例えば、ひげが下にたれている時は、リラックスをしている状態であると考えられます。暖かい所でゆったりうとうとしていたり、身体もひげも脱力している時に見られる状況かもしれません。

次に、上を向いている時は、嬉しい時や遊んで欲しい時の状態であると考えられます。ひざと尻尾を立てて甘えてきたら喜んでいる状態のようです。そんな時はかまってあげるようにしてあげたいですね。

猫のひげが前方に向いている状態は、興奮していたり、威嚇していたりする状態であると考えられます。危険を察知して警戒していたり、緊張していたり、獲物を狙っている時などに見られるかもしれません。

横いっぱいにひげが開いている時は、興味を示している状態です。他にも、ひげがだらりと垂れているような場合は、不調な状態、後方に引かれている状態は、睡眠時や食事時を表わすと考えられています。

猫のひげ袋の構造は?

飼い主に撫でられて気持ちよさそうにする猫

PHOTOCREO Michal Bednarek/shutterstock.com

猫のひげ袋は、大事な役割を果たすひげを支える役割がありますが、その構造はどうなっているのでしょうか。

ひげ袋の構造ですが、ひげ1本につき、1つずつ液体が入った袋の中でひげが浮くような構造になっています。浮いている状態ですので、ひげが上下左右に動くことがあります。繊細な造りになっているので驚きです。

猫が興奮状態になると、ひげ袋が膨らむことがあります。このひげ袋には多くの神経が集まっています。「環状洞」と呼ばれるひげの根元部分には血液がたくさん入っています。そして、このひげの膨らみは、神経や血液の働きによるものだとも考えられています。

ひげ袋は筋肉でできていて、そこから生えているひげを支え動かすことができるのです。ひげ1本1本の根元では、袋の内側に血液が満たされ、ひげのちょっとした振動も察知し、センサーのような役割を果たしています。

人間では感じないようなわずかな振動も猫は察知できると考えられています。こうした構造が、一役買っていると考えられるのです。猫によっては、ひげ袋のところに柄が入っていたり、ひげ袋にだけ色がついていたりする場合もあります。猫によって違いがあるので、時に、ひげ袋にじっくり目を向けて見てみるのもなかなか興味深いです。

ひげ袋が膨らむ理由ですが、この膨らみは、猫がひげを前の方に倒した時に生じる現象と考えられています。1本ずつひげに袋がついていますから、ひげを前に倒すと、袋によってぷくっと前方に盛り上がって膨らむものと考えられています。

そして、猫がひげを前にしている状況は、何かに興味を持っているか、興奮している場合などとも考えられます。ひげは猫にとってはセンサーのようなものです。猫ちゃんと猫じゃらしなどで遊んであげたりすると、ひげ袋が膨らむのを見ることができるかもしれません。

ちなみに、犬のひげには猫のようなセンサーの機能はありません。そして、ウイスカーパッドもありません。うさぎには、猫と同じようなウイスカーパッドがあります。うさぎも狭い場所に入り込む性質があるようです。それで、ひげをセンサーとして使う必要があるのでしょう。

猫のひげ袋はなでても大丈夫なの?

ひげ袋は、繊細な部分です。ですから、ひげ袋を触ると嫌がる猫もいます。それで、無理してなでる必要はないでしょう。どうしても触りたいなら、首回りやあごの下から触れるようにして、少しずつひげ袋にも触れるのに慣らてもらうことができるでしょう。

なでる時は、顔から毛の流れに沿って指先で優しくマッサージしてあげましょう。中心から外側に向かって毛が流れているからです。猫の顔と言えば、母猫に舐められていた箇所でもあります。そのため、飼い主さんのことを母猫のようにみなしてくれるなら、ひげ袋を撫でても怒らないでゆったりしてくれるかもしれませんね。ゆったりしてくれたら、こちらも嬉しいものです。

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