犬の交配ってどんなもの?交配から出産まで知ろう!

犬の交配ってどんなもの?交配から出産まで知ろう!

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犬の楽しみ方の一つとしてブリーディングがあり、その中で、最も大事なことが犬の交配です。非常に奥が深い犬の交配ですが、今回は、犬の交配の方法や注意点など、基本的なことについて説明します。

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どのタイミング?犬の交配と発情期の関係

Two english bulldog puppies running in the park in autumn

Grigorita Ko/shutterstock.com

犬の交配は、雌の発情期と綿密な関係があります。

犬が交配可能になることを性成熟と呼び、犬の雌は生後6か月齢以降から発情期が始まり交配が可能になります。一度発情期が始まると、その後6~8か月間隔で繰り返されます。 一方、犬の雄は生後10~12ヵ月齢以降交配が可能になります。

雌の発情周期は大きく4つに分けられます。

発情前期

この時期になると外陰部に腫れや充血があらわれ、平均8日間続きます。この期間中、雄は雌に強い興味を示しますが、雌はまだ交配することはできず許容しません。

発情期

この時期になると外陰部の腫れは徐々におさまり、発情出血も薄くなります。平均10日間続き、この期間のみ雌は交配を許容します。 雌が許容するときの受容姿勢が見られてから3日目に排卵しやすい傾向にあります。

発情休止期

発情出血は完全に止まり、雌は交配を許容しません。約2か月続きます。

無発情期

この期間は、卵巣の活動休止期間になります。約6か月間続きます。

この4つのサイクルを6~8か月間隔で繰り返しますが、交配可能な時期は2番目の「発情期」のみですので、発情周期を意識して交配に臨みましょう。

どうやってするの?犬の交配の方法と注意点

ペットショップでごろ寝する犬や、歩道を散歩する犬は皆さんよく見かけると思いますが、交配している犬って見ないですよね。

ここでは、皆さんがよく知らない犬の交配の方法について説明します。

犬の交配は、雄と雌が尻合わせになる独特の姿勢で行われます。そして、マウンティング・挿入・ターンが連続して行われ、時間は5分~1時間以内です。

交配はその目的よって交配相手の血縁・系統が異なり、その交配相手の種類によって5つに分類されます。

インブリーディング(近親交配)

親子や兄弟姉妹という血縁関係が近い犬同士で交配します。

主にその系統のタイプを固定し、長所や短所を強くする目的がありますが、能力低下、弱体化、奇形を引き起こしやすく、緻密な計画をもとに行う必要がある。

ラインブリーディング(系統繁殖)

ラインブリーディングより薄い血縁関係の犬同士で交配します。ラインブリーディングに比べ、奇形・弱体化の恐れが低く系統の長所を継続したり固定したりができます。

ただし、血筋は同じなので、欠点を出さないような組み合わせを考える必要があります。

アウトブリーディング(遠親繁殖)

系統的にも血縁的にも、関係のない犬同士で交配します。予想外の特質を求めて行われるものなので、安定した性質の犬はなかなか生まれませんが、まれに良質な犬が生まれる。

このような良質な犬は、上記のラインブリーディングで固定します。奇形が少ないことも特徴の一つです。

インターブリーディング(亜種繁殖)

同じ品種内のサイズや毛質の違うバラエティ同士を交配します。たとえば、スムースダックスとワイヤーヘヤーダックスなどの交配になります。

アウトクロッシング(異種繁殖)

異なる品種間での交配です。たとえばチワワミニチュアダックスなどの交配になります。

交配の目的に合わせた交配方法を選びましょう。そして、目的の背反もよく知り、計画的な交配を行いましょう。 特に注意してほしいのは、近親交配です。

注意して!近親交配の危険性

ブリーディングのための交配は、上述のように、その系統のタイプや長所を固定することが目的で、計画的に近親交配を行うものです。 しかし、無計画な近親交配が起きてしまう場合があります。

ある犬種がとても好きで雄・雌2匹で飼っており、「愛犬2匹の子犬が見たい!」という場合です。 初めの交配の場合はいいのですが、それが「可愛いうちの子の孫が見たい」まで発展すると問題です。

ここでは近親交配の危険性を紹介します。

近親交配を繰り返すと、「近交退化」と呼ばれる奇形や繁殖能力の低下が起こるなどの異常が起きます。

遺伝子は同タイプの接合により、劣性の遺伝子になります。 さらなる近親交配により、同タイプの劣性の遺伝子同士の接合により、さらに劣性となり、これをくり返すことで、結果的に、奇形、繁殖能力の低下、内臓・骨格などの形成異常、免疫力・抗病性の低下などの「遺伝病」という形で現れます。

犬の交配は非常に奥が深く、ブリーディングを始めるならしっかり勉強して、計画的に行いましょう。

ご意見、ご感想ありましたらコチラ! この記事のコメントへ (10件)
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10 名無しさん
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発情期って春になるとなるとか、そういう決まりがあるのかと思ってたけど、別に季節は関係ないんですね。半年ごとに起きるものなんだ~。

9 マリン
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犬の交配ってこんなに考えて行われるものなんだ。ブリーダーとかって犬を避妊せずに飼育して、子供ができたら売ってるってイメージあったけど、違うんだね。

9 名無しさん
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犬の交配にもこんなに色んな種類があったんですね、ブリーダーの人はこういうところを意識してやってるんだから凄いと思います。我が家は1頭飼いなので交配させる予定はないですけど、自分の犬が赤ちゃんを産むとなったら嬉しいだろうなー

7 トリコ
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生後6ヶ月なんてまだまだ子犬なのに発情期が来て交配が可能になるっていうんだから、成長の早さに驚きますね。って言っても生後6ヶ月なんかで出産させるのは負担も大きそうだし、絶対嫌だけど。大体何歳くらいから繁殖させても大丈夫なのかなぁ。

6 FK
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可愛くて大切な家族だから、結婚して子供を持たせてあげたいって思うけど、相手探しから始まって、交尾に出産にって結構大変そうだなぁ。その相手探しの部分をクローズアップしてほしかったな。どこで相手を探せばいいんだろう?

5 名無しさん
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犬のブリーディングについてはあまり知られていないですよね。主にブリーダーさんの仕事のようで、わたしたちはそれでペットショップ等でその子たちを見る程度で。交配と一言で言っても様々なタイプがあるんですね。

4 ガート
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うちの子の子供が見たくて、一度ブリードしようかと思いましたが、調べて見たらいろいろ大変そうだったのを見て諦めたのを思い出しました。飼い主にちゃんとした知識がないと大変になるのはワンちゃんですからね。

3 お出かけ
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一口にブリーディングと言っても、色々な種類がありびっくりしました。解説を読んでも、ブリーディングの事をほとんど知らない私にとっては内容が難しく感じ、頭が混乱してきました。奥が深いんだなぁとつくづく思わせてくれた記事です。

2 さく
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全然知らない世界だったので興味深かったです。近親交配は絶対に良くないのかと思っていましたが、犬の場合は違うんですね。

1 ねばーらんど
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ブリーディングとは交配のことだったんですね。ブリーディングについては無知なので、読めば読むほど勉強になりました。もし、ブリーディングを行う場合には、あらかじめ注意しなければならない点をしっかり押さえておく必要がありますね。