ヒマラヤンってどんな猫？性格と特徴から考える飼い方のコツ！。

ヒマラヤンの特徴

ペルシャ猫とシャム猫の両方の特徴を受け継いでいることは見た目ではっきりわかります。

ヒマラヤンのその身体的な特徴、寿命や体質について説明します。

Rob Hainer/shutterstock.com

身体的な特徴

ヒマラヤンはペルシャ猫のように短めの首や足、短めの丸い体を持っていて、中型からやや大きめのコビータイプです。

見た目がぽっちゃりしているような印象ですが、実は筋肉質でがっしりとした体型をしています。

平均体重ですが、オスが4.0kg～6.1kgでメスが3.2kg～5.0kgとなっています。

オスかメスかで若干の差がありますが、室内猫として飼いやすいサイズで、抱っこもしやすい猫です。

顔には2つのタイプがあります。

まずは「ドールフェイス」で、一般的な猫と同じような顔立ちで、鼻筋が通っている可愛い顔をしています。

このドールフェイスは「トラディショナル（伝統的）」とも言われており、日本で主流となっているタイプです。

もう一つは「エクストリームフェイス」で、つぶれた鼻が特徴的な顔立ちをしていて、海外に多く見られるタイプです。

ペルシャ猫よりも鼻が引っ込んでいて、犬で言うならペキニーズにも似ています。

鼻ぺちゃのブスカワなヒマラヤンのほうが好きという人もいます。

寿命や体質

一般的な猫の平均寿命は15歳くらいと言われていますが、ヒマラヤンの平均寿命は14歳～16歳となっていて少し長めだということがわかります。

中には20歳近くまで生きたヒマラヤンも存在するということですが、人間でいうと100歳近い年齢に相当します。

運動がそれほど得意ではないので、肥満にならないように食生活や体重に気を配る必要があるでしょう。

遺伝疾患の多いペルシャ猫の性質を受け継いでいますが命にかかわるほどの重大な病気はあまりないようです。

鼻の短いヒマラヤンは流涙症になりやすいとされているので注意が必要です。

ヒマラヤンの歴史は？

John Wollwerth/shutterstock.com

特徴的なポイントの毛色がヒマラヤウサギに似ているということで「ヒマラヤン」と呼ばれるようになりました。

このシャム猫のポイントカラーをまとったペルシャ猫を作り出したいと最初に思いついたのがスウェーデン人の研究者でした。

ところが、イメージ通りの子猫が産まれてくることはなく、繁殖は思ったように進みませんでした。

その後、イギリスとアメリカの愛好家や繁殖家たちがこの評判を聞き、それぞれの国で育種をスタートさせました。

イギリスでは比較的早いうちからシャム猫とペルシャ猫の交雑猫がいて、「クメール」と名付けられていました。

ただ新しい猫種として本格的に育種されるようになったのは遅かったようです。

それでイギリスの猫血統登録団体であるGCCFに登録されるようになったのは1955年になってからのことでした。 アメリカでは1935年に理想的な子猫が誕生し、「デビュタント」と名付けられ、これが現在のヒマラヤンの基礎猫になりました。

1957年にはTICA、CFAに公認されましたが、ヒマラヤンという一つの独立した品種というよりは、ペルシャ猫の一種として分けられました。

まだまだ独立した猫種としては安定しておらず、独立した猫種として公認されるにはさらに条件をクリアしなければなりませんでした。

課題を踏まえて品種改良を重ねることにより、1970年代になってようやく理想に近いスタイルになりました。

ヒマラヤンは1957年以降、CFAだけで34万頭以上が登録された人気猫種となり、長年にわたってキャットショーで数々の賞を獲得しました。

それでもなお、「ヒマラヤン・ペルシャ」と名付けられていて、いまだにペルシャ猫の一種とみなされているようです。

それでも繁殖を始めてから、特徴が安定して出る個体を生み出すまで30年以上もの歳月を要した、熱心な愛好家たちによるまさに夢の猫でもあります。