【獣医師監修】犬が食べてもいい野菜とは?犬と野菜の重要性を紹介!【2023年版】

【獣医師監修】犬が食べてもいい野菜とは?犬と野菜の重要性を紹介!【2023年版】

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mofmo編集部

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この記事の監修者(185件監修)

頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

「犬に野菜は必要ない。犬は野菜を消化できないから与える必要はない」というのを聞いたことがある方は少なくないようです。では実際のところ犬に野菜を与えても良いのでしょうか?それとも必要ないものなのでしょうか?今回はそんな犬と野菜の関係について紹介したいと思います。

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犬に野菜は与えてもいい?

犬 野菜

Ermolaev Alexander/shutterstock.com

「犬に野菜は必要ない。犬は野菜を消化できないから与える必要はない」というのを聞いたことがある方は少なくないようです。

また特に室内飼いしている犬の場合は身近にいるため、ついつい人間が食べているものをあげてしまう傾向にあり、野菜を与える飼い主さんは多いようです。

では実際のところ犬に野菜を与えても良いのでしょうか?それとも必要ないものなのでしょうか? 今回はそんな犬と野菜の関係について紹介したいと思います。

犬が必要な栄養素

犬が必要としている栄養素は、人間と同じく「炭水化物」「脂質」「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」「水」です。 しかし犬と人間とでは体のつくりが違うため、必要な栄養素の割合が違います。

例えば人間にとって大切な栄養素である炭水化物は、犬にとってはあまり必要ないものとみている専門家もいます。 犬は炭水化物の消化吸収が苦手なため消化不良を起こすことがあるようです。

他にも体内でビタミンCを作り出すことができるため、食事からビタミンCを摂取する必要がありません。

それに対して犬にとって必要な栄養素は「タンパク質」です。 筋肉や血液など健康なからだを作るのに大切な欠かすことのできない栄養素です。

犬が必要としている必須アミノ酸は人間よりも多く10種類あるといわれています。 ですからバランスよくタンパク質を摂取する必要があります。

また「脂質」も健康な皮膚や被毛の維持に欠かすことができない大切な栄養素です。

このように犬も哺乳類ですので、必要な栄養素は基本的には人間と同じなのですが、中には必要でないもの、あまりたくさんは摂取しなくても良いものもあります。

犬に野菜は必要?

犬 野菜

Brian Zanchi/shutterstock.com

では「野菜」はどうなのでしょうか?

人間にとって野菜は健康維持に欠かすことができません。

ですから愛犬に健康で長生きしてほしいと思って野菜を入れた手づくりフードを作ったり、トッピングに野菜を与える飼い主さんは少なくありません。

食物繊維を消化

中には犬は野菜の繊維が消化できないので野菜を与えてはいけない。 という考えを聞いて、愛犬に野菜を与えないようにしている飼い主さんも少なくはありません。

実際はどうなのでしょうか?

牛や馬などの草食動物の場合、食物繊維を分解する酵素を持っているため栄養素として消化吸収することができています。

人間の場合はどうでしょうか?人間はいわゆる雑食動物です。肉も野菜も消化吸収できるようになっています。

犬も雑食動物ですが肉食に近いといわれています。そのため犬は野菜に含まれる繊維を消化するのが苦手といわれています。

繊維の吸収が苦手なのでしたら、犬に野菜は不要ということになるでしょうか?

たしかに消化率は低いのですが、これが悪いことばかりではないようです。 消化されにくいことによるメリットもあるようです。どんなメリットがあるのでしょうか?

食物繊維の効果

食物繊維(野菜)を摂取することのメリットは何でしょうか?

一つ目は、食物繊維が消化されないため大腸内でうんちの量を増やします。 そしてうんちが腸を進む際に腸壁を刺激し便通を促します。これにより便秘を予防することができるのです。

二つ目は食物繊維が消化されないことにより、胃の中に長時間とどまるようになります。 胃の中にいつまでもあるということで腹持ちがよいということになります。

最後は、適度な量の食物繊維の摂取によって小腸内の腸内細菌のバランスを整える働きをします。

このように犬は野菜に含まれている繊維の消化が苦手なのですが、そのことによるメリットというのも存在するのです。

犬に野菜を与える際の注意点

ここまで犬に野菜を当てることのメリットを見てみました。 しかし野菜を与える際には注意していただきたい点があります。

まずは野菜をたくさん摂取するとガスがたまりやすくなると言われています。 また何度も述べているように繊維の消化が苦手ですので大量に摂取すると消化器官に負担をかけます。 与える量を考えなければいけません。

一般的に食事量の10%程度が望ましいと言われているようです。 ですからフードのトッピング程度に抑えておくとよいでしょう。

ダイエット中の犬の場合はドッグフードの量を減らして野菜を加えるとカロリーを抑えることができますね。

また野菜はアルカリ性食品です。人間の場合アルカリ食品を食べ続けていると尿のpHがアルカリに傾いてきます。 中にはアルカリ性尿結石症を患っている犬もいます。そんな犬には野菜は与えない方が賢明かもしれませんね。

さらに野菜の中には、人間にとっては体に良いものでも犬の健康には良くないものもあります。 ですから野菜選びはいい加減にしてはいけません。

これらのことを注意すれば、犬にとって野菜は健康をサポートしてくれる良い食材ということができます。

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1 名無しさん
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ちょうど良い量を与えれば、野菜はプラスに働いてくれちゃうってことですね。いつもはドッグフードしか食べさせていないのですが、もうそろそろ野菜も食べさせてみようかと考えてます。正しく量を守って与えるようにしますね。