ボンベイってどんな猫?性格と特徴から考える飼い方のコツ!
最近では、犬の飼育よりも猫をご家庭で飼う方が非常に増加しているそうで、それに合わせて日本ではまだ珍しい猫も次々と登場しています。今回ご紹介するのは、黒豹のような精悍な黒猫、ボンベイについてです。ボンベイの特徴、性格、飼い方までをご紹介します。
ボンベイの特徴
Viktor Sergeevich/shutterstock.com
一瞬見ただけだとただの黒猫だと思う人もいるかもしれませんが、ボンベイは理想の黒猫として作出された猫の品種の一つです。
そんなボンベイの身体的な特徴、寿命や体質について説明します。
身体的な特徴
一番大きな特徴は、ビロードとエナメルのような輝きのあるツヤのある黒い被毛ですが、一切余計なカラーが混じらないことが、ボンベイの特徴になります。
この被毛は、黒いといったカラーの特徴だけではなく、年齢を重ねていくにつれて輝きを増してゆくという特徴があります。密集度も高く、ビッシリ密になって生えています。
他の特徴は以下のようになります。
1.耳:根元が幅広く、先端は丸みを帯びており、アメリカンショートヘアと同様、中くらいのボリュームがあります。
2.体格:セミコビータイプで全体的に筋肉質で、頭は丸く、表情は尖ってないことが望ましいとされています。
3.目:カラーは、アンバーまたはカッパーゴールド以外はボンベイとは認められません。
4.口元:幅広であごの長さは短めで、なんとなく可愛い丸い印象を受けるのがベストです。
他の特徴としては、尾と四肢はやはりアメリカンショートヘアの特徴を引き継いでいる点が挙げられるでしょう。
ボンベイの平均体重をオスとメスに分けてみると、次のようになります。 オスの平均体重は3.8kg~5.2kgほど、メスの平均体重は2.5kg~3.8kgです。
一般的な猫の平均体重と比べるとやや軽めの体重であると言えます。 ただ見た目がそれほど大きくないので、実際に持ち上げてみるとずっしりとした重量感を感じることがあります。
通常の大きさのものを「スタンダード」と呼ぶことがあるそうで、上記の平均体重で体高が50cm以上に成長するものを指します。 体高が35cm以下のものは「ミニチュア」と言って区別する場合があるようです。
寿命や体質
ボンベイの平均寿命は13歳から15歳くらいだと言われています。
一般的な猫の寿命が15歳くらいとされているので、ほぼ同じであると言えます。 平均寿命を超えて20歳まで生きたボンベイも存在するそうなので、健康管理や体調管理をしっかりとしてあげるようにしましょう。
バーミーズとアメリカンショートヘアを交配してできた品種なので、それぞれの猫がかかりやすい疾患の傾向を受け継いでいるようです。
例えば、バーミーズは歯周病などの歯科疾患が起きやすく、アメリカンショートヘアは肥大型心筋症が発症しやすい猫種として知られています。
ボンベイの歴史は?
歴史は猫の種類としてはごく最近になります。
それは1958年ごろに、アメリカのケンタッキー州に住むニッキー・ホーナー氏によって、バーミーズとアメリカンショートヘアを交配させて、体型はアメリカンショートヘア、被毛はバーミーズのビロードのような感触を併せ持つ猫を作り出したのが始まりです。
10代の頃から猫を愛し、ショウニー・キャッテリーのオーナーとなったホーナー氏はアメリカンショートヘアーやバーミーズ、ヒマラヤンやシャム猫などを育種してキャットショーではいくつもの賞を受賞する名門キャッテリーになりました。
やがて、自身最高の猫として黒ヒョウを小さくしたような理想的な黒猫を作出したいと願うようになり、試行錯誤を繰り返すようになりました。
始めの頃は産まれてくる子猫が貧弱なアメリカンショートヘアにしか見えなかったため、何年もの間たゆみない努力を繰り返しました。
そこで、1965年に厳選したバーミーズのオスとアメリカンショートヘアのメスの交配を行い、1972年までの6年間で27頭の理想の黒猫を作り出すことに成功しました。
この時に黒くて美しい子猫たちの姿がインドに生息する黒ヒョウに似ているということからインド最大の都市である「ボンベイ」と名付けることにしました。
ボンベイの作出に成功はしたものの、新しい品種として登録させるためには個体数が少なすぎました。
さらに遺伝の多様化も行う必要がありました。
残念ながらバーミーズの繁殖者たちの中には良い反応を示さない人たちもいたため、ボンベイの繁殖に協力してくれる人を探すのは簡単なことではなかったようです。
しかし、それでも協力してくれるたくさんの繁殖者たちを得ることができ、CFA登録に必要な個体数に達するための取り組みや愛好家クラブを設立することができました。
ようやく1976年にボンベイは新しい猫種としてCFAに登録され、1980年以降ほかの多くの猫血統登録団体にも公認されるようになりました。
ホーナー氏が理想とする「小型の黒ヒョウのような猫」は自身最高傑作となり、1988年以降はアメリカのキャットショーで重要な賞を獲得するほどになりました。
「生きている傑作を求めて努力する芸術家」としてホーナー氏は1995年、猫に囲まれたその生涯を閉じました。
ボンベイの性格
Lux Blue/shutterstock.com
アメリカンショートヘアとバーミーズから受け継いだ性格を持つボンベイ。
さらにボンベイならではの特徴のある性格も含めていくつか紹介します。
愛情深く明るい性格
バーミーズのように非常に愛情深いボンベイは、誰か一人だけを選ぶというよりは家族全員に懐きます。
そしてアメリカンショートヘアのように、明るくて好奇心も旺盛なので遊ぶのが大好きです。
はじめて猫を飼うという人でも慣れ親しむのが容易なとてもいい性格をしています。 スキンシップを求めて近寄ってきたりちょっかいを出すこともある、とても可愛らしい性格の持ち主です。
環境適応能力の高い性格
環境の変化にすぐに対応することができる性格なので、先住猫がいたり他のペットや小さな子供がいる家庭でも問題なく飼うことができます。
ペットや子供を含めた家族全員と仲良くできるのはボンベイならではの特徴と言えるでしょう。
普段は落ち着いていますが、好奇心旺盛でもあるので活発な猫でもあります。
賢くて犬のような性格
コミュニケーションの取りやすさは、犬のようだとも言われているようです。
賢くて活発なのでキャットタワーなどを用意してたくさん遊べるようにしてあげましょう。
名前を呼ぶと寄ってくるほど知能が高いので、飼い主に従順でしつけやすい猫でもあります。
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