土佐闘犬ってどんな犬?性格と特徴から考えるしつけと飼い方のコツ!

土佐闘犬ってどんな犬?性格と特徴から考えるしつけと飼い方のコツ!

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土佐闘犬といえば、いかつい顔の犬を思い浮かべると思います。怖い顔で損をしていますが、元来はたいへん温厚な性格の犬。おとなしすぎて、番犬に向かない、と言われることすらあります。意外ですね。体格が大きいのが特徴ですが、飼い方をマスターすればしつけにも従順です。そんな土佐闘犬についてご紹介します。

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土佐闘犬の特徴

土佐闘犬

shutterstock.com

土佐闘犬は、今でも闘犬として活躍する力強い犬種です。

日本原産で、闘犬としての歴史は古いです。

海外では、「ジャパニーズ・マスティフ」と呼ばれることがあります。

その見た目と”闘犬”ということから、とても凶暴で恐ろしい犬種だと思っている方も多いかもしれません。

ライオンのような特徴的な顔つきで、体重は60~100キロ以上になることもあります。

しかし、”恐い”とか”凶暴”、というのは単なるイメージでしかありません。

確かに、戦う姿はとても勇敢ですし、大胆で、警戒心が強くて攻撃的になることがありますが、きちんとしつけられている土佐闘犬は、とても飼い主に忠実であり、じつはすごく人懐っこくて、普段は穏やかな愛嬌のある性格をしているんです。

それで、日本でもまたは海外でも人気のある犬種で、ヨーロッパではドッグショーで活躍したり、家庭犬としても愛されています。

短い毛は赤、黒、そしてフォーンと呼ばれるゴールデンレトリバーのような色があります。

筋肉質で、大きな頭に付いた垂れた耳、特徴のあるマスティフ犬のような垂れたマズル(いわゆるふぐふぐ)は、よく見ると愛嬌がありますよね。

現在は闘犬としての用途より、家庭で飼うペットとして育てられることもあり、30キロくらいのぬいぐるみのような小形の犬もいます。

土佐闘犬の外見的特徴

土佐闘犬を見たときに、多くの人が感じるのはきっと「強そう!」ということでしょう。

そうなんです。

土佐闘犬は、筋肉質でマッチョな体、がっしりとした太い骨、さらに顔がちょっと険しいので、いかにも強そうですよね。

皮膚はたるんでいて、シワが入るほどです。

じつはこの大きなシワは、相手から体をか噛まれたときの体を守るためにあります。

頭が大きくてストップがはっきりしていますね。

マズルがマスティフ犬のようで、角ばっています。

付け根の太い耳は垂れていて、尻尾も太いです。

威風堂々たる姿は、とても力強くてかっこいいですね。

土佐闘犬の寿命・体型

ジャパンケンネルクラブでは、最低体高がオスで60cm、メスは55cmとなっています。

しかし、他の団体では土佐犬とはいえ、大型と中型、そして小型という体重別に3段階で分けていることもあります。

小さい個体では30kgほどもいて、大きい個体だとなんと100kgを超えるほどの大きさになることもあります。

平均で言えば90kgくらいなんです。

日本犬のなかでもトップクラスの筋肉質で引き締まった体をしていますね。

平均的な寿命ですが、10~12年と言われています。

ですが、中には18歳まで生きた土佐闘犬もいるそうです。

飼育環境やその個体の持つ遺伝などによって、寿命はかわってきますが、適切に飼育しお手入れすることによって場合によっては平均以上、元気で生きてくれることも期待できそうですね。

土佐犬と土佐闘犬の違いって??

ところで、「土佐闘犬」という犬種が今回の主役の犬種なわけですけど、「土佐犬」と「土佐闘犬」ってどう違うの??って思うかもしれません。

「土佐犬」と検索すると、土佐闘犬について紹介されることもありますので、同じなのでは?と感じる方も多いと思います。

しかし、実際には「土佐犬」と「土佐闘犬」って別の犬種なんです。

もともと、土佐犬と言われていた犬種がいて、それに他の犬種を交配させて闘犬としたのが「土佐闘犬」です。

そして、もともと土佐犬として知られていた犬種は、土佐闘犬との混同を避けるために、現在「四国犬」と改名されています。

「四国犬」は、「土佐犬」という名前で日本の天然記念物に指定されている日本犬です。

もともとの「土佐犬」は「四国犬」として覚えておくと良いと思います。

少しややこしいですが、もともとの「土佐犬」が今では「四国犬」で、「土佐犬」を闘犬用として異種と交配させたのが「土佐闘犬」である、ということですね。

そして、「土佐闘犬」は「土佐犬」と呼び習わされている犬種のうち、大型の犬を指します。

そして、中型犬の場合だと、「四国犬」と呼ばれています。

この両者、現在では全く見た目が異なりますが、土佐闘犬には四国犬の血が流れていることは、その性格からも感じる事ができるでしょう。

どちらも、飼い主に対する忠実さは秀でていますし、さらに勇敢で負けん気が強く、自分よりも大きな相手にも立ち向っていくことができます。

土佐闘犬の歴史

Dog tosa inu

Tereza Sramkova/shutterstock.com

セント・バーナードく、遡ると14世紀にごろにまで至ります。

その頃は、現在のような大きな姿ではなく、現在の四国犬としての姿だったようです。

鎌倉時代や室町時代から、土佐藩では四国犬を使った闘犬は盛んに行われる様になりました。

土佐犬が土佐闘犬としての姿になったのは、海外から犬が輸入されるようになってからです。

1872年にはブルドッグと交配され、その後マスティフ、そしてジャーマン・ポインター、1900年台になるとグレート・デーンと交配される様になりました。

他にも、セント・バーナードやブルテリアとも交配されたと言われています。

このような四国犬と洋犬との交配によって作出されたのが、土佐闘犬であるわけです。

作出で用いられた洋犬には、闘犬としての歴史を持つものもいます。

このような背景により、現在の土佐闘犬は、大きくて筋肉質で、頑丈な体つきや、まさにマスティフそっくりのマズルなどを持ち、もともとの土佐犬(現在の四国犬)とは、全く異なる姿となったわけですね。

闘犬として作出されているわけですので、強さを基準にして繁殖されてきました。

海外では闘犬を禁止する動きが19世紀にあり、イギリスなどでは闘犬は禁止されています。

しかし、日本では禁止されていませんので、現在でも闘犬として活躍したりしています。

とはいえ、家庭犬としても愛されている犬種でもあります。

家庭犬として土佐闘犬を飼育するにあたっては、闘犬の素質を理解し、正しい管理方法を知ることがとても大事となるでしょう。

というのも、日本国内でも土佐犬を飼育している人の管理不足などによって、重大な事故などが発生しているからです。

放し飼いにされていた土佐闘犬が人を襲って重症を負わせたり、人や他の犬野命まで奪ってしまったこともあります。

しかし、そのような事件の背景には、飼い主が登録をせずに飼育していたり、放し飼いにしているといった、重大な飼育管理不足があります。

それで、日本全体においては飼育に関する規制はされていませんが、一部の自治体においては規制がなされています。

土佐闘犬を飼育する人には、この愛すべき犬種をこれ以上”悪者”にしないためにも、適切な飼育管理を実施する義務と責任があることを覚えておきたいものです。

ちなみに、イギリス、フランス、ドイツなどでは現在、土佐闘犬は危険犬種として規制対象に指定されていたり、飼育の際には厳重な管理が義務付けられています。

高知県の天然記念物である

土佐闘犬の産地である、高知県には「土佐闘犬センター」というものがありました。

こちらは、1964年に創業されました。

闘犬場があり、土佐闘犬が闘い合う姿を見ることができると有名で、仔犬とのふれあいや記念撮影などができました。

しかし、2001年に莫大な負債を抱えていることがわかります。

2014年に「とさいぬパーク」として施設名を変えて営業が続いていましたが、2017年には残念ながら破産により閉鎖してしまいました。

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2 名無しさん
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土佐闘犬って性格は優しいんですか、それは意外ですね。闘犬だから気性が荒いものだと思ってましたけど、それでもしつけはちゃんとしないとダメでしょうね。闘犬なだけにどんな時に牙向くがわからないしね、特に小さな子供にかみついたりしたら洒落になりませんし。街中で飼うのはちょっと無理かな

1 リモコン入れ
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100キロ以上にもなる土佐闘犬、顔つきのみならず、その体の大きさにも圧倒されてしまいますね。実際に見た経験はゼロなんですが、画像を見る限りでも迫力がかなりあるので、対面したら、もっとすごそうです。でも、優しい性格をしているというのを聞いて、ホッとしました。