猫のリンクスティップという耳毛について知りたい!リンクスティップの役割とは?
猫の耳の先の毛が長くなっていることがあります。この耳毛にはリンクスティップという立派な名前が付いていて、猫にとって大切なものです。リンクスティップとはそもそも何なんでしょうか?猫にとって何か大切な役割を果たしているのでしょうか?ここではリンクスティップの役割について解説します。
猫のリンクスティップは何のためにある?
Alex Zotov/shutterstock.com
猫の耳の先の毛が長くなっていることがあります。この耳毛が気になるという飼い主さんもいることでしょう。「切りそろえたほうがいいのかな?」と思うかもしれませんが、この耳毛にはリンクスティップという立派な名前が付いていて、猫にとって大切なものなんです。
今回は猫の耳毛、リンクスティップについて調べてみましょう。猫の耳毛、リンクスティップはそもそも何なんでしょうか?猫にとって何か大切な役割でも果たしているのでしょうか?ここではリンクスティップの役割について解説します。
リンクスティップって何?
リンクスティップとは、猫の耳の先端に生えている毛のことです。猫種や個体にもよりますが、ピンと立った毛が見事にそろっている場合もあります。英語では「Ear Tufts」と呼ばれています。フクロウの耳毛のことも言うそうですが、この場合は猫の耳の先端から生えている毛のことを言います。耳の中の毛のことではありませんよ。
リンクスティップの「リンクス」とはオオヤマネコ属のことを意味しますが、オオヤマネコやボブキャットなどヤマネコには立派なリンクスティップが生えています。このことから「ヤマネコの耳毛」を意味する、リンクスティップと呼ばれるようになりました。立派な名前が付いているくらいですから単なる耳毛ではなさそうです。
リンクスティップは狩りのために必要
野生のヤマネコは狩りをして獲物を食物としながら生き延びてきました。狩りを成功させるかどうかは死活問題ですからとても大切な日課です。そしてこのリンクスティップがアンテナのような役割をして、狩りの時に役立ててきたと言われています。つまり獲物が少しでも動いたら、耳の先の長い毛で感じ取ることができたというのです。
リンクスティップによってかすかな音や風にも反応することができます。このいわばアンテナをピンと張り伸ばして猫は狩りをしてきましたが、そうしているうちにリンクスティップが発達したと言われています。
そういえば猫のヒゲも、平衡感覚を保つなどアンテナのような役割を果たしていますよね。リンクスティップもただ単に耳毛が長くなったのではなく、きちんとした役割があることが分かります。
リンクスティップは自分を大きく見せる飾り毛でもある
リンクスティップは狩りの際にアンテナの役割を果たしていることが分りましたが、それ以外にも役割があるという説もあります。それは猫が自分を大きく見せるための飾り毛だというものです。確かに立派にそろったリンクスティップは、少しではありますが猫を大きく見せるかもしれませんね。
猫の世界では体の大きさと強さが比例しています。少しでも体が大きいと、相手から強いと認められたり、縄張り争いで有利な立場に立てたりします。縄張りにマーキングするときに、少しでも自分を大きく見せようとするのはそのためです。できるだけ高い位置にマーキングすることによって、自分は大きい猫なんだと思わせることがあります。
猫がケンカをする時に、威嚇しあってにらみ合いが続くことがありますが、この時も相手と自分の大きさや力関係を計算していると考えることができます。大きい相手にわざわざ立ち向かうことはなく、負けるなと思ったらさっさと退散するわけです。立派なリンクスティップが生えていれば、リンクスティップの差で勝負に勝つということもあるかもしれませんね。
リンクスティップのある猫種
リンクスティップはヤマネコの血を濃く受け継いでいる猫に多く見られるようです。それ以外にも様々な猫種に見られることがあります。リンクスティップのある猫種を紹介しますね。
DenisNata/shutterstock.com
メインクーン
イエネコの中でもっとも大型だとされているメインクーンは、立派なリンクスティップを持っている猫です。メインクーンはアメリカ合衆国メイン州が原産で、メイン州の州猫として任命されています。「静かな巨人」と言われることもあり、体は大きいですがおとなしくて知的な猫だとして知られています。
メインクーンの起源に関しては様々な説がありますが、その中にはカナダの野生ネコとアライグマの混血であるというものがあります。現実的ではありませんが、その大きさや狩りの習性から、アライグマを意味する「ラクーン」と原産地の「メイン」を合わせて「メインクーン」と命名されました。
体長が1mを超すこともあるメインクーンは、世界で最も大きな猫としてギネスブックの上位を占領しています。大きな体にフサフサとした豊かな被毛が特徴的ですが、そこに立派なリンクスティップが加わり、ヤマネコのような風貌をしています。賢くてトレーニングがしやすいとも言われていて、世界でも人気の高い猫種です。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットはその名の通り、ノルウェー原産の長毛種の猫です。厳しい寒さの中で狩りをしながら生き延びてきた猫種で、雪や雨、風などの厳しい気候から体を守るための豊かな被毛があることで知られています。指の間にある長い毛の束は雪道を歩きやすいように発達したものだと言われています。
筋肉質で運動能力の高いノルウェージャンフォレストキャットは狩りの名手でもあります。岩場や木の上をよじ登って獲物を捕まえます。狩りの名手なだけあってリンクスティップが生えている個体もいます。
大型のメインクーンに少し似ていますが、「リンクスティップがあればメインクーン、なければノルウェージャンフォレストキャット」と言われることがあるそうです。このためにノルウェージャンフォレストキャットにはリンクスティップが生えていないと思っている人もいるようです。
しかし個体によってはリンクスティップが生えている猫もいますよ。今度ノルウェージャンフォレストキャットを見るときは、耳の先に注目してみると面白いかもしれませんね。
サイベリアン
「シベリア」を意味するサイベリアンはロシア原産の大型の猫です。メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットと比べられることがありますが、メインクーンよりは少し小さく、ノルウェージャンフォレストキャットとは頭の形が違うとされています。プーチン大統領が贈り物としてサイベリアンを日本に連れてきたこともありましたね。
シベリアの極寒の中で生活してきたサイベリアンは、密度の高いアンダーコート、硬い手触りで脂分の多いオーバーコートを持っています。さらに3層になっているトリプルコートを持つ個体が多いとしても知られています。極寒の地で生活するために被毛が発達したのでしょう。そして耳の先にはリンクスティップが生えています。
極寒の地で生活してきたからかもしれませんが、非常に忍耐強い猫種だとしても知られています。狩りも得意で抜群の跳躍力を持っています。狩りの際にリンクスティップが役立っていたのかもしれませんね。
猫種としては珍しく、水を怖がらないことでも知れています。犬のように賢くて、「オスワリ」などのしつけをする飼い主もいるようです。「犬派のための猫」とまで呼ばれていますよ。
アメリカンカール
アメリカンカールはアメリカ原産で、耳がクルッと後ろ向きにカールしているのがキュートな猫種です。もともとは長毛タイプの猫種でしたが、改良が進むことによって短毛タイプの個体も存在するようになりました。
耳のカールが特徴的な猫種ではありますが、すべてのアメリカンカールの耳がカールしているわけではありません。耳のカールが遺伝する確率は今のところ50%くらいだと言われています。
もともとリンクスティップが生えていた猫が繁殖に使われていたようで、アメリカンカールの中にはリンクスティップが生えている個体がいるとされています。アメリカンカールを見る機会があったら、耳のカールだけでなくリンクスティップが生えているかどうかにも注目したいですね。
アメリカンカールは他の猫に比べて警戒心があまりなく、人懐っこい性格だと言われています。初めての人でも飼いやすく、飼い主に対して甘えん坊なところがあります。おとなしくていたずらをすることもないので、留守番も問題なくできます。
アメリカンボブテイル
尻尾がカールしたアメリカンボブテイルもリンクスティップがある猫種です。メインクーンとの交配が認められているのが理由ではないかとも言われています。
癒し系のアメリカンボブテイルはアニマルセラピーにも使われることがあり、「猫界のゴールデンレトリバー」と呼ばれることがあるそうです。しつこい相手にも反撃せずに、人と上手に付き合う猫だとして知られています。
尻尾が極端に短いのが特徴ですが、形に決まりはありません。筋肉質でがっちりした体型をしていますが、食欲が旺盛なため、運動をしっかりしないと太りすぎる傾向にあります。若いうちはいいですが、歳をとると運動をしなくなるので、食事のコントロールが必須です。
その他
ペルシャも個体によってリンクスティップがあります。フワフワの被毛が特徴的なペルシャですが、耳の先に立派なリンクスティップが付いていたらさらにかわいくなりますね。その他の猫種や雑種の中にもリンクスティップが生えていることがあります。
全体的に長毛種で野性味の強い猫種にリンクスティップが生えていることが多いようです。もちろんその限りではありませんので、いろいろな猫の耳の先を観察してみると面白いですね。リンクスティップを話題にすることによって会話が弾むかもしれませんよ。
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うちは雄猫だったので、オシッコ&マーキングをそこらじゅうにして大変だったので、まずは去勢手術をして、ストレスや不安感が関係してるかもしれないという事で、精神安定剤を1ヶ月半程処方してもらって、今は治り、良く懐いてくれてますよ。